ソフトエアガンで撃ち合うサバイバルゲーム。野外で行うのが一般的であるが、インドアスタイルとなって東京のど真ん中に登場した。なんと舞台は閉鎖した銀行の跡地。平日は仕事帰りのビジネスパーソンで、週末にはチーム対戦などで連日大賑わいだという。なぜ都心のど真ん中に? そのワケを探った。

テーマは銀行強盗、はたまた支店長拉致? ビル内フィールドが大人気

 東京、港区浜松町、第一京浜沿いに建つオフィスビルの1階と2階、都市銀行のあった場所に、2013年12月にサバイバルゲーム(以降サバゲー)フィールド「ASOBIBA(アソビバ)」の大門フィールドが誕生した。2014年3月末日までの期間限定ながら、金庫室や支店長室のある設定が話題となり、現在は平日の夜間でも10名以上の利用者がいるという。取材で訪れたのは都内に大雪警報が出た土曜日。外は吹雪のような状態にもかかわらずキャンセルは1組だけ。正午の段階で20名近くがゲームを楽しんでいた。

支店長室や金庫室などがあるサバゲーフィールド「アソビバ」
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 大門フィールドは、入口から受付を通り奥へと進むと、右側にセーフティーゾーンと呼ばれる休憩室や更衣室があり、左側はネットと板で仕切られたフィールドと呼ばれる戦闘エリアが広がる。BB弾を発射する音や掛け声、笑い声などが絶えず聞こえ賑やかだ。しばらくすると、ゲームを終えたプレーヤーがフィールドから次々とマスクを外しながら出てきた。完全武装スタイルのプレーヤーたちは汗だくで、誰もが晴れやかな表情。「こんにちは!」と爽やかにあいさつされ、正直戸惑った。

 ゲーム時間は15~20分ほどだが、階段をかけあがったり、障害物が置かれて迷路のようになった道を抜けながら撃ち合ったりと、屋内ながらなかなかハード。参加しているプレーヤーの年齢層はさまざまで、20~30代の男性や女性、50代とおぼしき男性もいる。この日は、20名のうち約半数のプレーヤーが初心者だった。初心者は、ゲームを始める前に基本的なルール(レギュレーション)や銃の扱い方をスタッフのゲームマスター(ゲームの進行役)から教えてもらう。銃やマスク、迷彩服などはすべてレンタル可能。初心者の中の5名はIT企業の同僚で、1人が事前に「偵察」参加してからみんなを誘ったのだそうだ。残り半数のプレーヤーは中級以上の腕前の持ち主で持ち物はすべて自前。ドイツ軍スタイルの人、重装備の人も多くいるが、みんなかっこよくきまっている。興味深いのは20名のうち、会社の同僚5名をのぞいてほとんどの人がこの日が初対面なのに、1ゲームを終えた後には会話が弾んでいた。

 「サバゲーは、知らない人同士で始めても、帰る頃には仲良くなっています。戦友のような仲間意識が芽生えるんです。サバゲーという趣味から仕事につながることも少なくありません」とアソビバの代表、小林肇氏は話す。

ゲームマスター(ゲームの進行役)の通称ゴーストさん。米国留学時代にたまたまホームステイ先の隣人が海兵隊員だったことから個人的に訓練を受けた本格派。スタントを多くこなす俳優として活躍中だ
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すべて自前で参戦の人と初心者が一緒に楽しめるのがアソビバのテーマ。女性2人はこの日が初めての参加。フィールドから出てきたときのみんなの顔は楽しくてしょうがないという雰囲気だ
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 アソビバで行うゲームは、誰でも自由に参加できる定例会やオープン戦が基本。貸し切りも可能だ。ゲームはいくつかの種類に分けられる。

●殲滅戦(せんめつせん):2~4チームに分かれて敵チームを全員ヒット(被弾)させたら勝利となる。
●フラッグ戦:敵チームの陣地に置いてあるフラッグを取ったチームが勝利となる。最も一般的なサバゲー。
●タクティカル戦:銀行内でどれだけ金塊を集めることができるかを競う。金塊や札束を金庫内や支店長室に隠してその陣地を攻めるゲーム設定は、アソビバの大門フィールドならでは。

 さらに、フラッグ戦のアレンジで「ジェイソン戦」というものもある。これは不死身のジェイソン役のプレーヤーにタッチされるとヒットしたことになるというルール。どのゲームも、子どもの頃に公園でやった缶けりや陣取りゲームとほぼ一緒の感覚。ドキドキ、ワクワク感がゲームにハマル一番の理由だ。

 ゲームではエアソフトガンを使用するため、BB弾が当たったらそのプレーヤーは「ヒットしました~」とヒットしたことを自己申告して戦線離脱し、セーフティーゾーンへ退場しなければならない。制限時間内にどちらかがフラッグをゲットするか、チーム全員がヒットされ全滅するとゲームは終了となる。