この記事は「日経トレンディ」2014年1月号(2013年12月4日発売)から転載したものです。内容は基本的に発売日時点のものとなります。

 明るい兆しが見え始めてきた家電量販店の店頭。取り巻く環境に変化が生じれば、得するテクニックも変わる。

 少し前までは、在庫を抱えるよりも売れるほうがましとばかりに安くしてくれるケースは多かった。そのため、店頭でスマホを使いながら、ネット通販の価格を参考にした値切り交渉もしやすかった。だが、2013年11月上旬から中旬にかけいろいろな店舗で価格交渉をしたところ、「すみません、それだと原価割れです。ネットだからこの値段なんです……」と断られるケースが増えているのだ。ヤマダ電機のように、「他店より少しでも安くする」というプライスリーダー店でも、価格交渉に応じないケースが何度かあった。特に郊外店や地方の大型店の場合、店頭表示価格が自社のネット価格よりもかなり高い設定が目立つようになっている。

 ただし、超激戦区の場合は例外だ。

 埼玉県新座市野火止(のびとめ)では、業界1、2位のグループ店がしのぎを削る。13年9月にコジマが既存店を「コジマ×ビックカメラ新座店」にリニューアルしたところ、10月にはすぐ隣にヤマダ電機が新店舗「テックランドNew新座野火止店」を開店した。

 隣なので価格比較は簡単。店員も、「早く向こうでも値段を聞いてきてください。絶対にそれより安くしますから」とアピールする。

埼玉県新座市野火止はコジマとヤマダ電機の店舗が並んで出店する超激戦区
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ライバル店を意識したのぼりや看板が並ぶ
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