この記事は「日経デザイン 12月号」(2013年11月24日発売)から転載したものです。内容は基本的に執筆時点のものとなります。

 3D(次元)プリンターはいまや、ヤマダ電機などの家電量販店でも購入できるほど一般化した。3Dプリンターの販売やコンサルティングを手がけるケイズデザインラボの原雄司・社長によれば「量販店でメーンの客層となるのが、比較的高齢の一般消費者」だと言う。趣味の延長として、DIYで何か作りたいという期待を持って購入するケースが多い。

 このようにユーザー層が拡大するなかで出てくるのが、3Dモデルの基になるデータをどのようにして作るか、という問題だ。3DCADなどのモデラーの操作にはノウハウや立体造形能力が求められ、誰もが簡単に使いこなせるものではない。そうしたなか、注目が集まっているのが手軽に3Dデータを作成できる低価格の3Dスキャナーだ。

数万円から10数万円で買える機種が続々

 3Dスキャナーは、実際の人やモノをレーザー照射などでスキャンして、3Dデータに置き換える技術。データを作成するまでには、スキャンしたデータを整えるなど高度な技術が必要とされていた。また一般的にこうしたスキャナーは100万円以上もするなど、少なくとも手軽に使えるものではなかった。

 しかしここ最近になり、3Dプリンター並に手軽な価格で入手できるスキャナーが続々と登場してきた。その1つが、トレーに置いた小型の造形物をスキャニングできるタイプだ。米MakerBot社が開発した「MakerBot Digitizer」や、カナダMatterform社のPhotonといった製品は、直径、高さともに20センチ前後の物体を3Dプリンターで扱えるデータにそのまま置き換えられる。

カナダMatterform社のPhoton。折り畳んでコンパクトになる。7万2800円(税込み、以下同)
[画像のクリックで拡大表示]
米MakerBot社のMakerBot Digitizer。国内での販売価格は17万9800円。年末に出荷予定
[画像のクリックで拡大表示]