ついにこの日が来たかと、いう感じだ。

 2014年3月15日のダイヤ改正で、上野と青森を結ぶ寝台特急「あけぼの」号の廃止が決まった。夜に寝ながら移動する「ブルートレイン」の終えんといっていい。

 というのも、残る寝台特急はいずれも乗ること自体に魅力がある“クルージングトレイン”的な要素があるからだ。その最も顕著な例が、2013年10月に運行が始まった「ななつ星 in 九州」だろう。ななつ星の登場と入れ替わるようにあけぼのの廃止が決まったのは、単なる移動手段としての寝台特急が役目を終えたことを示している。

 昔は当たり前だった寝台特急での移動。泣いても笑ってもこれを味わえるのはあと2カ月しかない。ノスタルジーを求め、廃止を控えたあけぼのに乗った。

青森駅で出発を待つ「あけぼの」。途中の長岡(新潟県)まではEF81という赤い機関車が引っ張る
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 今回乗車したのは、青森から上野へ向かう上り列車。青森駅を出るのが18時23分とずいぶん早い。乗車前に夕食をとるにはやや早い時間なので、列車内でのんびりと食べようと考えた。ところが事前に調べたところ、車内販売はもちろん、自動販売機さえないことが分かった。

 上野までの所要時間は約12時間半。その間の食料を乗車する前に全て調達しなければならない。駅の横にある駅ビル「ラビナ」の1階に総菜店がいくつかあったので、そこで弁当などを買い込んだ。カツ丼、ビール、地酒……やや買いすぎた感もあったが、夜中にひもじくなるよりはましだ。

 ちなみに改札からホームへ向かう途中の売店は18時を過ぎた時点ですでに店じまいしていた。食料は改札を通る前に調達しておくのが賢明な判断だ。

駅のホームには客が誰もいなかった。新幹線を使えば東京までその日のうちに帰れる時間だからだろうか
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