LUMIX DMC-GM1(写真手前)、LUMIX DMC-GX7(写真奥)
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 パナソニックが2013年11月に発売したミラーレス一眼カメラ「LUMIX DMC-GM1」の販売が好調だ。国内のミラーレス市場ではナンバーワンシェアを獲得。ミラーレス一眼カメラとしては世界最小のボディーサイズながら、本格的な撮影性能を搭載している。「プライベートカメラ」という提案で、日常の写真撮影を楽しむことを目指した製品だ。

 一方で、デジタルカメラ事業はパナソニックの中で新たな課題事業に位置づけられ、高付加価値ゾーンへの特化、固定費圧縮、さらに通信や4Kを生かした新カテゴリーの創出にも取り組むことを求められている。パナソニックのデジカメ事業はどこに向かうのか。パナソニックAVCネットワークス社 DSC事業部 事業部長(取材当時) 北尾一朗氏に聞いた。

GM1は、賭ける意気込みが違う

 パナソニックのLUMIX DMC-GM1のボディーサイズは幅98.5mm×高さ54.9mm×奥行き30.4mmで、これはコンパクトデジカメ並みか、それ以上に小さいくらいのサイズだろう。それでいて機能性は高い。フォトダイオードの受光面積を拡大し、解像度と感度を両立しながら性能を高めた16M Live MOSセンサーを採用。また画像処理ソフトのヴィーナスエンジンには、新2次元ノイズリダクション(NR)と新マルチプロセスNRを搭載。高画質化とAF機能の充実を実現した。また、ライカブランドの「LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7」と、望遠ズームレンズ「LUMIX G VARIO 35-100mm」(F値は非公開)の2本の開発を発表しており、これもGM1で写真を撮る楽しさを下支えすることになる。

 「ひとことでいえば、『GX7』で実現した機能を、このサイズに凝縮したのがGM1」と、北尾氏は切り出す。この言葉には大きな意味がある。

 2013年9月発売の「LUMIX DMC-GX7」は、従来型のマイクロフォーサーズ規格のデジタル一眼「LUMIX DMC-GX1」(2011年11月発売)から、型番がいきなり6つも上がっている。ここには、発売当時のGX1を中級クラスのミラーレス一眼と位置付けながらも、他社がミラーレスの新製品を相次いで投入するなかで、中級機というポジションから外れてしまったという背景がある。「GX7は、中級機のポジションを担う製品に進化させた。なおかつ当面、他社から新製品が出たとしても中級機としての位置付けがゆるがない機能を盛り込んだ」(北尾氏)

 「7」という数字は、同社が2001年にデジカメ事業に参入した際に、投入した主力機種「DMC-F7」と同じ数字。当時、なぜ型番が7からスタートするのかも話題となったが、ある意味GX7も2~6の数字を通り越して7になっている。それだけ大きな進化を遂げ、重要な意味を持つ製品に位置付けたわけだ。

 そのGX7の機能を惜しむことなく、手のひらサイズのボディーに凝縮したのが、新たな製品名を冠したGM1なのだ。つまり、賭ける意気込みが違うわけだ。

LUMIX DMC-GM1。このオレンジカラーが約半分を占めているという
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