10月中旬に開催された「セグウェイシティーツアーinつくば」
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北海道の小樽市と札幌市で開催された「ロリカワ・ツーリズム」
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 「日本経済再生に向けた緊急経済政策」の一環として国土交通省観光庁が2013年6月26日に開設したウェブサイト「タビカレ」

 日本全国を大学のキャンパス(カレッジ)に見立て、日本国内の観光知識を深めながら、地域経済の活性化も図るといった試みだ。タビカレ事業に向け、観光庁は2013年初めに観光ツアーのアイデアを全国から募集。寄せられた613件の応募案件の中から78の企画を選定した。6月末より、全国各地でモニターツアーが展開されている。

 タビカレでは一体どんなツアーが開催されているのか。実際に日本経済の再生につながるのか、取材した。

日本初、セグウェイでつくばを巡る

事前講習を終え、いざ出発。セグウェイで街なかへ向かう
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 秋葉原からつくばエクスプレスに揺られて45分。つくば駅前で開始された「セグウェイシティーツアーinつくば」。

 現在、国内で唯一セグウェイの公道走行が許可されている「つくばモビリティロボット実験特区」でのモニターツアーだ。

 セグウェイ乗車の際は、普通自動車免許か普通自動二輪免許を所持していることが条件。それにも関わらず「セグウェイに乗れる!」という希少な体験を求め、今回のツアーには36名の定員に対し、300人以上もの応募があったという。

 30分ほどの事前講習の後、インストラクターと共にセグウェイで街に乗り出す。初めは緊張の面持ちだった参加者も次第に笑顔となり、街行く人々へ手を振ったり、言葉を交わす余裕も出てきた。休憩時間に配られたのは地元のお茶菓子「福来氷(ふくれごおり)」。つくば市の特産品、福来みかんを使用した寒天菓子で、さくさくとした食感に上品な甘みが漂う和菓子だ。6kmほどの走行過程で、30年前のつくば市の都市計画の背景や、歴史についても学びつつツアーを終えた。

30分間の事前講習でインストラクターとの絆を強める
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街ゆく人との思いがけない交流も、このツアーならではの楽しさ
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ビートルズの「アビイ・ロード」を彷彿とさせる場面も
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 実際に参加してみると、インストラクターと参加者同士で信頼関係を築くことから始まり、街の人、歴史背景、匂い、すべてと一体感を感じられる非常に満足度の高いツアーだった。つくば市が「モビリティロボット実験特区」として認可を受けた理由、そして、ここつくばだからこそセグウェイに乗るのが面白い!といったレア感もツアーを通して体感することができた。

 一方で、ツアー参加者の中からは「つくばまでの交通費が意外に高く驚いた」といった意見も聞かれた。観光に出掛ける側としてはやはり、高額な交通費がネックになることも多い。ツアー参加者に乗車割引券を事前に配布するなどの配慮で、利用客や観光経済の間口も広がるのではないか。

 まだモニター段階だったこともあるが、つくば市で地元企業の参加はまだまだといった印象。地域内の協力や一体感も観光誘致には欠かせない要素だろう。

 セグウェイを利用したシティーツアーは、ワシントンやパリ、サンフランシスコでも行われており人気があるという。国内では、各観光地、また2020年開催予定の東京オリンピックの移動手段として採用したいといった声も出ているそうだ。

 「セグウェイシティーツアーinつくば」の主催するつくば観光コンベンション協会は、今後JTBと連携し、同ツアーを実施していくという。国内初・セグウェイ都市のモデルケースとして、今後どのように発展するのか、引き続き注目したい。