ソニー・ミュージックエンタテインメントは、従来のBlu-spec CDを上回るという高音質CD、「Blu-spec CD2」を昨年秋に発表した。Blue-ray Discのラインを使って製造されるCDで、従来よりも高精度の記録が可能となり、結果として音質も改善したとしている。Blu-spec CD2は音楽CDの規格に沿っており、既存のCDプレイヤーで再生が可能だ。

 昨年末よりクラシックの名盤を中心に販売開始。3月以降、J-POPや洋楽ロックのタイトルもそろい始めた。5月末までに380タイトルが発売される。この機会に改めて高音質CD全般を振り返り、Blu-spec CD2の位置付けを考えてみたい。

グレン・グールド
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音)
1890円
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ブルーノ・ワルター
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550&第25番ト短調K.183
1890円
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 音楽CDが最初に発売されたのは1982年。30年以上経過した今もなお、CDは音楽ソースの主役であり続けている。これはCDの音質が十分に優れていたことと、その後登場したCDに替わるべき新規格や音楽配信サービスが支持を得られなかった事もあるだろう。

 CDのPCM方式より高音質なDSD(Direct Stream Digital)方式を採用したSACD(Super Audio CD)も登場から10年が経つものの、一般への普及には至っていない。コピー防止を念頭に開発されたSACDは、PCで再生もできなければリッピングもできない。モバイルプレイヤーやPCが音楽再生の主流となった現在では、ユーザーのニーズにも合わなくなった。

 そこに一般のCDプレイヤーやPCで再生が可能な、一連の「高音質CD」が登場した。高音質CDには大きく分けて2種類ある。ここではそのひとつを「素材系」、もうひとつを「音源系」と呼びたい。