「プロジェクター」と聞いて、どのような用途に使う製品を連想するだろうか? 「社内や取引先に対してプレゼンをする際に使うビジネスツール」と挙げる人と、「部屋が広くてお金に余裕がある人がホームシアターとして使う、ぜいたくなAV機器」と思い浮かべる人がいるだろう。両者に共通するのは「一般の人が個人で所有する必要はない機器」という考えだ。

 だが、プロジェクターは急速に技術改良が進み、数年前と比べて大幅に小型軽量化や低価格化した製品が各社から続々と登場している。自分専用のプロジェクターを備えておくことで、ビジネスパーソンが仕事の効率を高めたり、プライベートでも家庭や旅行先で楽しく時間を過ごすのに利用できる。個人で所有する意味が急速に高まってきているのだ。

会社や部署のプロジェクターを共有するのではなく、個人で所有する時代に

 プロジェクターがよく利用されるのはビジネスシーンだ。会議や打ち合わせの際、PowerPointなどで作成した資料をスクリーンやホワイトボードに投影し、参加者に見てもらいながらプレゼンするスタイルは、もはや日常的な光景になっている。

 プレゼンの必需品がデータプロジェクターだ。本体が比較的小型で持ち運びに適しているうえ、明るくコントラストの高い映像が投影できる。会社や部署に共用のプロジェクターを備え、会議などの際に借りて使えるところも多いだろう。だが、ある程度大きな会社でも、複数のプロジェクターを用意しているところは多くない。会議や打ち合わせのタイミングが重なってほかの人に占有されてしまい、使いたいのに借りられなかった…という苦い経験をした人もいるだろう。

ビジネスシーンでよく利用されるデータプロジェクター。会社や部署で共用のプロジェクターを用意しているところが多い。写真は、WXGA(1280×800ドット)の表示に対応したセイコーエプソンの「EH-TW400」(実勢価格は4万9800円)
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 そこでお薦めなのが、自分専用のプロジェクターを所有することだ。各社の最新データプロジェクターは、6万~7万円前後が中心の価格帯になり、10万円を軽く超えていた数年前と比べれば大幅に低価格化した。

 本体が安くなっただけでなく、ランニングコストが軽減されたことも見逃せない。従来型のプロジェクターが投影に使っていた水銀ランプは、寿命が2000時間程度と短く、頻繁に使用する場合は半年~1年に1回は交換しなければならなかった。しかも、交換用のランプはかなり高価で、安いものでも2万~3万円近くはする。だが、最新のプロジェクターは光源がLED化されたことで3万時間近い長寿命となり、実質的に交換の必要はなくなった。年2万~3万の出費がゼロになるメリットは大きい。

従来型のプロジェクターで採用されている交換用の水銀ランプ。このようなユニットごと交換する方式となっている。安いものでも2万~3万はするなど、消耗品としてはかなり高価だ

 本体の低価格化に加え、ランニングコストが実質的にゼロになったことで、業務で利用するプロジェクターを個人が所有する障壁はかなり低くなったといえる。