行政からの許可が下りにくくなったことと職人の高齢化で、街角の靴磨きは姿を消しつつある。しかしその一方で、専門店が増加の傾向にある。

 2012年9月20日、東京・有楽町駅の東京交通会館1階広場に「千葉スペシャル」という店がオープンした。店を率いる千葉尊氏は、元は有楽町駅前で靴磨きをしていたが行政指導で営業をやめた。再開を後押ししたのは、千葉氏の顧客だった大手企業の重役たち。そのうちのユナイテッドアローズや乃村工藝社の協力を得て、英国調の制服や椅子などをあつらえた。路上から一転、「安心して仕事に専念できる」(同店)という環境。イメージが刷新されたことで、従来の3000人近い顧客に加え、新たな顧客の獲得にもつながった。

千葉スペシャル(東京・有楽町)
自ら開発した特製クリームを使い、短時間で靴を光らせる千葉尊氏。約10分で料金は一律1000円
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「営業再開は常連さんのおかげ」と千葉氏。椅子などの什器は乃村工藝社がセレクト
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制服は会長が常連というユナイテッドアローズが用意。千葉氏(中央)は次代に技を伝えたいと語る
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