2012年11月2日に、ここ1年ほど噂になっていたiPadの小型版である「iPad mini」が発売された。期待されていたRetinaディスプレイは採用されず、CPUにはデュアルコアA5チップを搭載するなど、スペック的には「コンパクトiPad 2」とも呼べるものだ。

アップルが2012年11月2日に発売した「iPad mini」
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 「iPadは欲しいけど大きいからなぁ……」と敬遠していた人には、すでに魅力的なモデルに仕上がっているのだが、iPad miniの狙いはどちらかというと「電子書籍」にあると筆者はみている。奇しくも新iPadシリーズと同日にアマゾンが電子書籍端末「Kindleシリーズ」の日本発売とKindleストアのオープンを発表した。

 電子書籍文化が進んでいる米国では、電子ペーパーを採用する「Kindleシリーズ」が電子書籍端末のスタンダードとして普及している。だがその一方で、「Kindle Fire」に代表される液晶ディスプレイ搭載タブレットでの読書にも注目が集まりだしてきた。

 「読書だけでなく、アプリやゲームも楽しみたい」というユーザーには、表示速度が遅くてモノクロ表示しかできない電子ペーパーでは物足りなくなっているのだろう。こうした状況を背景にアップルは7.9インチ液晶搭載のiPad miniを市場投入し、今まで同社が取りこぼしてきた「7インチタブレット市場」を電子書籍市場とともにかっさらうのが狙いだとみられる。

 では、電子書籍端末としてiPad miniは魅力的なものに仕上がっているのだろうか? チェックしてみよう。