相続増税や年金不安、介護問題などで先行きが見通せないなか、人生最期の時「エンディング」を幸せに迎えるためにどうすればいいのか――。この難題について、「日経トレンディ 2012年9月号(8月4日発売)」の特集「エンディングに備えるマネー術」で取り上げた。この記事では、「なぜエンディングマネーが必要なのか」「老後を迎えるまでに、いったいどれだけの支出があるのか」を具体的に紹介する。

 2014年4月から、消費税が8%になることが決まった。実は消費税以外にも、介護保険料のアップや相続税の課税強化など、今後数年間は事実上の“増税”が目白押し。公的年金についても、将来にわたって現行水準の支給が保障されると断言できる人はほとんどいない。多くのビジネスマンは、将来の自分の財布の中身に危機感を抱かざるを得ない。

大増税時代がやってきた!
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 さらに自分と親の介護問題も、身近なものになりつつある。65歳以上の人口をみると、20年には3500万人を突破し、全人口に占める割合は25年に30%を超える見通しだ。家族の介護が現実になった場合、介護付き有料老人ホームに入居すれば一時金だけで数百万円から1000万円が必要。しかも家族内で介護を受ける人間が増えれば、必要な費用は膨れあがっていく。

高齢化が進み、介護に直面する人が増える
全人口に占める65歳以上の人口の割合は増え続け、40年には36.5%にまで達する。2.7人に1人が65歳以上という社会が到来したとき、介護が必要な人を誰が世話をしたり支えたりするかが大きな課題になりそうだ
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 自分は幸せなエンディングを迎えられるのか──。現役世代はもちろん、その親の世代にも、こう感じる人が増えている。この不安を反映した現象の1つが「エンディングノート」のブームだ。


注)株式などの配当・譲渡への税率は、13年末まで10%に軽減されていたが税率が元の 13年末まで10%に軽減されていた税率が元の20%に戻る