米マイクロソフトは2012年7月16日(米国時間)、次期Office製品群「Office 2013」(※)のプレビュー版を一般公開した。専用サイトから誰でもダウンロードできる。これまで「Office 15」(開発コード名)と呼ばれていたもので、今回公開されたのは開発中のベータ版に相当する。

 同社が今年10月に発売予定の次期OS「Windows 8」に合わせて、タッチ操作しやすいユーザーインターフェース(UI)を採用。タブレット端末で使いやすくするための改良を加えた。クラウドサービスとの連携、ソーシャル機能や情報保護機能の強化など、これまでのOfficeから大きく変わっている。

マルチデバイス、クラウド、ソーシャルへの対応がカギ

 プレビュー版の一般公開に合わせて、2012年7月17日に東京都内で開催した記者説明会で、日本マイクロソフトの業務執行役員Officeビジネス本部本部長のロアン・カン氏は、「最大のライバルはマイクロソフトOfficeの前バージョンと言える。しかし新しいOfficeの方が、速いスピードで変化するITテクノロジーに対応できる」と語った。

 Office 2013のポイントとして「マルチデバイス、クラウド、ソーシャルへの対応」の3つを挙げた。

現在は多くの人がPC、スマートフォン、タブレット端末など複数台の機器を所有している。クラウドサービスも身近になっている。ソーシャルネットワークの利用者数も増加している
[画像のクリックで拡大表示]
そこで次期Officeは、どんなデバイスでも操作しやすいこと、クラウドを利用したデータの共有やバックアップ、動画や音声などを利用したソーシャルへの対応、データの保護管理機能を強化した
[画像のクリックで拡大表示]

 Office 2013ではタッチ操作で使いやすいように、「リングメニュー」を導入。その名の通り、輪状のメニューで文字のサイズや色を変えられる。手書き入力からテキストへの自動変換なども可能だ。利用者が作業に集中しやすいように、見た目はこれまでのOfficeよりシンプルになっている。

 そしてデータの保存先として、初期状態では同社のオンラインストレージサービス「SkyDrive」を利用する。最後に作業した内容がオンライン上に保存され、PC、スマートフォン、タブレット端末など、どのデバイスから開いても、作業の続きができる。ユーザー設定やテンプレート、カスタム辞書なども同期される。オフラインの状態でももちろん作業内容を保存できる。その場合はオンラインの状態になるとデータが同期される。

デモはタブレット端末とWindows 8を使って行われた。タブレット端末でも操作しやすいように、画面右端にメニューボタンを設置するなどユーザーインターフェースが工夫されている
[画像のクリックで拡大表示]
リングメニューのデモ。メニュー内容は作業によって変化する。これはフォントの設定やサイズ変更を行っているところ
[画像のクリックで拡大表示]
※「Office 2013」はパッケージ製品、プレインストール版などを含む永続ライセンスのラインアップを指し、製品群全体の名称は「次期Microsoft Office」となる