今年4月以降、軽自動車の月間販売台数で3カ月連続トップを独走しているホンダの「N BOX」。その派生モデルである「N BOX+(エヌボックス プラス)」が、7月5日に発売された。

 外観は従来の「N BOX」と同じように見えるが、実は荷室の床が坂のように傾斜しているのが大きな特徴。自転車やバイクの積み降ろしがしやすいだけでなく、シートを完全に倒せば、床下に荷物を置いたまま車中泊できる設計になっている。

ホンダ「N BOX+」。ツートンカラーも選べる
[画像のクリックで拡大表示]
床が傾斜しているので、バイクや自転車を積みやすい(写真/山本琢磨)
[画像のクリックで拡大表示]

 N BOX+という車名は、「新しい可能性をプラスする」という製品コンセプトから名付けられた。この車名からも、N BOXの通常モデルに遊び心を「プラス」し、アウトドアでの楽しさと利便性を強く訴求したモデルであるように見える。

裏テーマは「車いす仕様の量産化」にあり

 だが、実は本来の意図は異なる。N BOX+の本来の狙いは、車いす仕様の“量産化”にあったのだ。

 車いす仕様車は、通常の車両に車いすを載せたり固定したりするための改造を施してある。需要が限られるので量産は難しく、価格は一般車両と比べて数十万円ほど高い。仮に量産ベースに乗せることができれば、通常仕様との価格差を縮められる。実はこれが、N BOXの開発における重要なテーマだった。