年末が近づくと気になってくるのが、テレビ視聴。7月の地デジ化移行後、初の年末ということで、恒例の大型番組や新春特番に変化がないか大いに気になる。震災や原発事故、海外でも大事が多かった今年だけに、総括番組も多そうなので、大量録画の準備もしたい。
そんなこの冬のトレンドが“番組全部録画”すなわち“全録”だ。1週間分の放送をすべて録画する多チャンネル録画機が、続々と登場してきたのである。視聴者にとっては、週間単位で編成される番組ローテーションが、一週間分“全録”されるのが最大の利点。「日経トレンディ」恒例の2012年ヒット予測ランキングでも5位に入るなど、ようやく本格的なまるごと録画時代が到来したといえる。

過去には考えられなかったこうした贅沢な全録は、テラバイト級の大容量HDDが普及して実現したもの。しかし大容量といっても、やはり限界はある。過去のHDDレコーダーでは容量いっぱいになると「HDDがいっぱいになりました」と停止したりエラーになったが、多チャンネル録画機の場合、一時保管してある番組に新しい番組を上書きする仕組みが基本だ。
では現状、どのくらいの日数を“全録”できるのだろうか。これまでにも、3チャンネル+スカパー! HDといった複数チャンネルの録画ができる機種があったが、週間単位の録画となると、12月中旬発売予定の『レグザブルーレイ』(東芝)が、6チャンネル 分の地デジ放送を保管する 「タイムシフトマシン」を搭載し、15日分視聴可能な「レグザサーバー DBR-M190」と、8日分視聴可能なレグザブルーレイ「DBR- M180」の2機種がある。また、『SPIDERPRO』(PTP)は、昨年、番組メタデータで検索できる1週間まるごと録画が話題となったプロユースのもので、年末には地デジに対応した一般家庭用機種 が発売となっている。
一方で機能を絞り込み、シンプル操作で8チャンネル×8日分を実現したのがBUFFALOの『らくらくTVレコーダー ゼン録』「DVR-Z8」。多機能とは真逆の「まるっと全録機能」に特化し、簡単・単機能がコンセプト。内蔵HDDに保存用の領域を確保し、USB接続で外付けHDDにダビングもできる。かつてのビデオデッキのようなわかりやすさで、ライトな層から、テレビマニアのサブ機器としても魅力的だ。
画質によってデータ量が増減することから、保管期間と画質はバーター関係となる。長期間では低画質となるので、実際に見て確認する必要があるだろう。保管期間と録画チャンネル数も同様にバーター関係を持つ。例えば、昨年発売のレグザ液晶テレビ『CELLレグザ』なども複数チャンネルの同 時録画が可能だが、同時録画の保管は2つのチャンネルの場合、各約102時間、8チャンネルの場合は、約1日(約25時間)で上書きされる。
視聴スタイルそのものが大きく変化する
こうした“全録”の機器では複数のチャンネルの全部の番組が自動的に録画される。そのため、好きな番組を好きな時に視聴できるだけでなく、視聴スタイルそのものが大きく変化することが考えられる。現状では、機種によってできることやスペックは異なるが、共通してこれまでの録画と大きく異なると考えられるのが、以下の4点だ。
2、録り逃しがなくなる。
3、帰宅後の行動が変わる。
4、土日などに、テレビを囲んで、家族の団欒が戻ってくる。
設定したチャンネル全部の番組が自動的に保管されるため、面倒だった録画予約が必要なくなる。毎日、番組表をチェックし、こまめに予約し、さらに録画されたものを編集して保存するといったさまざまな手間から、開放されるのだ。
はたしてそれがどんな意味を持つのか、次のページでもう少し具体的に考えてみ よう。











