「超円高が続く今こそ、海外の商品を格安で手に入れるチャンス」と、個人輸入にチャレンジする人が増えている。楽天が2011年2月22日からスタートさせた個人輸入サービスサイト「アメリカ・ダイレクト」は、8月以降の毎月、売り上げ金額・顧客数ともに前月比ほぼ200%の伸びだという。アメリカ・ダイレクトは、楽天が2010年に買収した米国法人のグループ会社「バイ・ドット・コム」が運営するECサイト。日本未発売だったり、国内ショップより数十パーセント安かったりする商品が買えるうえ、送料も500円からと国内の宅配便並み。しかも、オンラインモール「楽天市場」での買い物と同じように楽天会員IDで決済でき、カスタマーサポートもすべて日本語で対応する。これだと個人輸入に対する心理的なハードルはほぼなくなるように思えるが、はたしてうたい文句通り、そんなに簡単に個人輸入ができるものなのか。
なぜ楽天が輸入個人サービスを始めたか
楽天はここ2、3年、米国をはじめ、さまざまな国でネット通販事業を広げてきた。1000社以上の企業が出店し1400万人の顧客を持つバイ・ドット・コムを買収したのは、「各国のECサイト同士をクロスオーバーさせ、国を越えた新しい購入経験ができるサイトを提供する」という全社的な目標の1ステップだという。
バイ・ドット・コムのウェブサイトを日本人向けに再構築するにあたり、最も気を使ったのはデザイン。「個人輸入に対して不安感を抱いている人が多いので、信頼できるサイトだということが伝わり、楽天市場のユーザーが違和感なく使えるデザインであることが必要不可欠と考えた」(楽天のアメリカ・ダイレクト 担当者)ためだ。バイ・ドット・コムのサイトは米国人にとっては見やすい構成だが、日本の通販サイトと比べると、自分がどの店から買っているかがわかりにくい、角ばってゴツゴツした印象に見えるなど、さまざまな違いがあった。そのため、細部まで調整を重ねたという。さらに請求金額をわかりやすくするため、決済はドル立てではなく円立てにした。こうしたサイトの修正は現在もかなりの頻度で行われており、「頻繁にチェックしている人にはサイトの進化がわかるはず」(同)という。











