日経トレンディ

日経トレンディ2011年11月号(2011年10月4日発売)」では、スマートフォンやタブレット端末の活用法として注目度が高い「クラウドサービス」について詳しく紹介している。スマホ向けのクラウドサービスとして特に話題を集めるのが、アップルが10月12日から始める「iCloud」だ。

 いよいよ公開されるアップルの「iOS 5」。200を超えるという数多くの機能が追加されるが、その目玉のひとつとなるのが「iCloud」だ。個人向けの機能が充実し、クラウドサービス市場の起爆剤となるのは確実。リリースは明日12日。手持ちのiPhoneやiPadをiOS 5へアップデートする前に、iCloudの機能についてまずは簡単に学んでおきたい。

iTunes in the Cloud

 アップルの音楽配信サービス「iTunes」で購入した曲をデバイス間で共有できる。無線LANや3G回線を使うので、これまでのようにパソコンとiPhoneをケーブルで接続する必要はなく、場所や時間に制約されない。

 今後購入する新しい曲は、iPhone、iPad、iPod touch、Mac、Windowsパソコンなどのデバイスに自動的にダウンロードされる。また、各デバイスから「購入履歴」へアクセスすれば、これまでに購入した曲もダウンロード可能。iTunesで購入した音楽限定ではあるが、自分が購入した曲であればどのデバイスでも聴けるのが大きなメリットだ。

 ただ、注意したいのが対応デバイス。「iPhone 3G」や「第二世代以前のiPod touch」はこれらのサービスを利用できない。

iTunesで購入した曲であればiPhoneやiPad、Macなどのデバイス間で共有できる。新しい曲であれば同期は自動で行われる
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フォトストリーム

 iPhoneやiPod touch、iPad 2などのiOSデバイスで撮影した写真をすべてのデバイスで同期できる。

 同期されるのは最新の写真1000枚に限定。各デバイスのフォトストリームでそれらの写真をいつでも見られるようになる。最新1000枚より以前の写真はフォトストリームから自動的に削除されるが、お気に入りの写真などは個別にデバイスへ保存も可能。MacやWindowsではこれらの写真すべてを自動保存するのでバックアップとしても活用できる。

iTunesで購入した曲であればiPhoneやiPad、Macなどのデバイス間で共有できる。新しい曲であれば同期は自動で行われる
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Documents in the Cloud

 作成した文書を各デバイス間で同期する。例えばiPad 2で途中まで作成した書類を別の場所にあるiPhoneで開き、編集の続きを行うことができる。現時点ではiOS向けのビジネスアプリ「Pages」「Keynote」「Numbers」などが中心となるが、今後対応アプリは増えていく見込みだ。

 上の3つ以外にも、iCloudでは「アプリ」や「電子書籍(iBooks)」、「カレンダー」「予定表」「メール」など、さまざまなコンテンツや情報を同期できるようになる。また、GPSを利用し、友人のいる場所や紛失したiPhoneの場所などを表示できる機能も搭載する。

 iOS 5と同時にこうした多くの機能が提供されるが、残念ながら日本国内では利用できないサービスもある。その一つが年額24.99ドルの有料サービス「iTunes Match」だ。

 iTunes Matchは米国から開始されるサービスで、音楽CDからリッピングした曲がiTunesストアで販売している曲と同じだった場合、各デバイスでダウンロードできるようになるのが特徴。iTunesストアで購入した曲だけでなく、手持ちの曲までもクラウドで同期し、利用できるのは大きな魅力だ。

 国内で利用できないのは大変残念だが、実はある無料サービスを利用すればクラウドに保存した曲をiPhoneなどで楽しむことができるようになるのだ。