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クール系ブームでブレイク寸前! “入浴後のベタつき”に効く「シャワー剤」とは?

 暑さと節電対策で夏本番を前に早くも好調なのが「クール系商品」。なかでも、新習慣を提案する商品として注目したいのが「クール系シャワー剤」だ。

 シャワー剤と聞くと「シャワージェル?」と思いがちだが、シャワージェルは一般的にボディウォッシュと同様で、体を洗うことを目的としたもの。それに対し、シャワー剤は体を洗った後、風呂から上がる直前につけてシャワーで流すことで、入浴後の発汗や汗によるベタつきを抑える。そのため、クール感が得られるメントールを主成分とし、肌をさらさらに保つパウダーを配合しているものが一般的だ。1本600円前後で販売されている。

先駆者は花王「爽快バブシャワー」

 シャワー剤が相次いで発売されたのは2011年だが、先駆者は花王の「爽快バブシャワー」。発売は1997年にまで遡る。

 開発のきっかけは、増加する「シャワー入浴者」への新たな提案。特に夏は入浴をシャワーだけで済ます人が増えることから、暑い夏にクール感が得られる商品として発売された。当初は単独のテレビCMを含めて積極的な広告展開を行い、ヒットしたという。ただ年々売り上げが下がり、2004年に販売を休止。この商品だけでシャワー剤独特の使い方を浸透させる難しさに加え、暑さによって売り上げが大きく変動するため、扱いが難しいことも大きかったのだろう。ただ、その独特の使用感にハマるファンも増えていた。そのファンの声に応えて2005年には復活し、現在に至るまで徐々に売り上げを伸ばしている。

 現在のラインアップは「マイルドクール(ほんのりクール)」「クール」「エクストラクール(超クール)」の3種類だが、一番人気は「エクストラクール」。エクストラクールは売り上げが2010年に比べて約2倍になっているという。「俺はペンギン(クール)」「そろそろしろくま(エクストラクール)」などと、容器に載っている動物のアイコンで呼ぶコアなユーザーもいるそうだ。

 この商品はクール感だけでなく、入浴後のさらさら感も特徴。「浴後のさらさら感を目的に買っている人も多い。朝ならシャワーを浴びてから電車に乗るまで、夜なら寝る前にシャワーを浴びてから寝るまでさらさら感が続くなど、バブシャワーのありがたみを感じる瞬間は浴後からしばらくたったあと」(花王 パーソナルヘルス事業グループ インバスヘルスケアグループの中村治之シニアマーケター)。クール感だけだと長続きさせるのに限界があるが、さらさら感によって効果感を持続させているわけだ。

 当初は男性がターゲットだったが、実は女性にも売れている。購入者の比率は男女半々程度で、インターネットのクチコミサイトなどでは、女性の書き込みが目立つ。主婦の代理購買も多いという。それを意識して、広告も女性のキャラクターを前面に出している。広告は電車のドアステッカーなど、交通広告が中心。「冷房は効いているものの外との出入りが多い車内は汗を意識しやすい場所なので、広告効果が高いと考えている」(同)。

 「バブ」ブランドの商品なので入浴剤コーナーで展開されることが多かったが、最近ではクール系商品の売り場に置かれるようになった。ただ、「認知度は十数%程度しかない」(同)。コアユーザーに支えられていた市場に突如、新規ユーザーがどっと増えたのが現状のようだ。

爽快バブシャワーの現在のラインアップは「マイルドクール(ほんのりクール)」「クール」「エクストラクール(超クール)」の3種類(画像クリックで拡大)

白い液体タイプだが、日焼け止めよりシャバシャバした印象(画像クリックで拡大)

同じ「バブ」ブランドで、シャワーで流すマッサージジェル「シャワータイム バブ らくらくジェル」も発売。これとバブシャワーを一緒に店頭展開したところ、バブシャワーの売り上げが伸びたという(画像クリックで拡大)

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