2011年5月15日、中国南部沿岸・マカオのコタイ地区に総工費約1650億円をかけた総合リゾート「ギャラクシー・マカオ」がオープンした。施設の総面積は実に55万平方メートル。コタイ地区は、07年の金融危機後は開発が一時的に中断していたものの、景気の回復とともに再開され、急ピッチで発展が続く地区。今やラスベガスを超える収益をあげる新しいマカオの中心地でもある。マカオの今後を占ううえでも重要なギャラクシー・マカオを、開業前に取材した。

南国リゾート風のギャラクシー・マカオ(画像クリックで拡大)

 ギャラクシー・マカオは、06年にオープンしたラスベガス資本の「ヴェネチアン・リゾート」、09年のマカオ・オーストラリア資本による「シティ・オブ・ドリームス」という2つのリゾートに続く、第3のメガリゾートだ。これらのメガリゾートの特徴は、豪華で大規模なカジノはもちろん、ターゲット層が異なる複数のホテル、カジュアルから高級店までそろったレストランやショッピングモール、スパやファミリー向け設備まで網羅していること。

(左)中国本土や香港からの観光客が中心のため、標識は北京語と英語(右)ギャラクシー・マカオのロビー(画像クリックで拡大)

 なかでもギャラクシー・マカオは、欧米色の強い先行の2リゾートとは異なるコンセプト「アジアの心」を打ち出している。中心を成すのは、リゾート内にある3つのホテルだ。香港のギャラクシー・ホテル、シンガポールのバンヤンツリー、そしてマカオ初の日系ホテルとなるホテルオークラが、3ホテルで合計2200室を提供している。マカオ訪問者の90%以上は、中国本土を中心とした近隣のアジア諸国からの観光客。ビジターにとっての居心地の良さや安心感という点で、アジア系をそろえた構成は的を射た選択だろう。

 そして食へのこだわりの強いアジア人のために、中国本土の広東省で高い人気を誇る中国料理店「ローレル」や、アムステルダムのオークラでミシュラン一つ星を獲得している日本料理店「山里」をはじめとする、アジアの味を中心とした50のレストランが軒を並べる。

人工ビーチと波のプールが人気を集めそうだ(画像クリックで拡大)

 ギャラクシー・マカオのもう一つの特色は、「ファミリー・リゾート感覚」。先行の2リゾートも、スイミング・プールや子どものプレーエリアなどを提供し、ファミリー向けプロモーションも盛ん。だが実際に中を歩くと、カジノが全体の中心に位置しており存在感が非常に強い。一方でギャラクシー・マカオは、3万9000平方メートルの巨大なカジノを備えながらも、避けようと思えば一切カジノを目にすることなく館内の施設を最大限に楽しめる構造になっている。

 特に、5万2000平方メートルの敷地に世界最大級の波のプールを備えた「グランド・リゾート・デッキ」は、人工の白い砂浜にパラソルなどが並び、さらに3400平方メートルものスパを備えている。家族連れやリゾート気分を味わいたいビジター、地元客からも人気を博すことだろう。

 オープン2日前に開催された世界各国のメディア向けのプレビューツアーに、筆者も参加した。今回オープンするのはリゾート全体の一部に過ぎないというが、それでも4時間近く歩き通しなのだから、その規模の大きさを実感させられる。

 さまざまな施設を見学するなかで、同行した現地や海外のメディアが最も大きな盛り上がりを見せたのが、日本のホテルオークラだった。