飛行機の上級クラスを意識した雰囲気
でも「1列目はおすすめできない」

 実際に乗車してみると、グランクラスはこれまでのグリーン車とは大きく違い、車内の雰囲気は飛行機に近いと感じた。特に国内線上級クラス(ANA「プレミアムクラス」、JAL「国内線ファーストクラス」)とサービス体系も似ており、かなり意識しているのだろう。

 飛行機と違うのは、シートベルトがないのはもちろん(座り心地が飛行機の上級クラスのようなので錯覚を起こしそうだった)、途中に停車駅があるので乗客が入れ替わることだろう。筆者が乗車したときも仙台駅で乗客の3分の1くらいが入れ替わった。アテンダントは仙台に到着する直前、乗客が出口に向かって進んだ直後に急いで座席のセッティング(スリッパやドリンクメニューなど)を行い、仙台から乗車する新しい乗客を迎えていたのは鉄道ならではだった。

 また、海外の鉄道(ユーロスターなど)では上級シート利用者向けにドリンクや軽食が食べられる専用ラウンジを駅の中に設けているケースがあるが、グリーン車を上回るサービスを提唱しているのであれば、ぜひとも東京・大宮・仙台・盛岡・新青森の各駅に空港にあるような専用ラウンジを導入してほしい(ユーロスターの1等車「ビジネスプレミア」ではロンドンやパリの駅で利用できる)。

 グランクラスは10両編成の10号車に位置しており、全6列で1人掛け席と2人掛け席がある(合計18席で1人掛けが「A」、2人掛けが通路側から「B」「C」となる)。

 筆者の座席は「1B」。東京寄りの向きでは最前列になるが、できれば東京発・新青森発ともに1列目は避けたほうがよいと思う。理由は食べ物やドリンクのサービスがあり、通常のグリーン車に比べてアテンダントの出入りが多く、正直落ち着かない。両方向ともに3列目以降の席が快適でおすすめといえる。また「B」席に座ると、「C」席との間に簡単な仕切りがあって景色をあまり楽しめないことから、1人で利用する場合には「B」席は避けたいところだ。

 また食事やドリンクのサービスは不要で静かな時間を過ごしたいのであれば、しばらくの間はグリーン車のほうが静かでいいのかもしれない。しかし、国内の鉄道で最高級のサービスとシートを提供するグランクラスの進化にも期待しつつ、まずは上質な時間を体験してみてはいかがだろうか。

左が2人掛け席、右が1人掛け席(画像クリックで拡大)

(文・写真/航空・旅行アナリスト 城西国際大学観光学部助手 鳥海 高太朗)