※この記事は日経エンタテインメント!(4月号)の記事を転載したものです。購入はこちら

 グランプリは『アバター』――。2月17日、「第3回DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」の受賞作が発表された。DEGジャパン・アワードは、国内で発売・販売されたブルーレイタイトルの中から、ブルーレイの特色を最もよく引き出している作品を表彰。多くの映像賞が作品性を評価するのに対し、「画質」「音質」「インタラクティビティー」といったクオリティー面にフォーカスして選考するところが特徴だ(脚注)

 主催するDEGジャパンは、次世代デジタルエンタテインメント市場をさらに成長させることを目的に活動する業界団体。ブルーレイ市場が前年比約2倍の成長を続けていることもあり(調査会社GfK調べ)、発展を後押ししていきたいと本賞を推進している。

「第3回DEGジャパン・アワード/ブルーレイTM大賞」受賞作
作品名 発売元
グラン
プリ
『アバター ブルーレイ版エクステンデッド・エディション』 20世紀フォックス
映像のクオリティーの高さは群を抜いている。ディテールの描き込みは圧倒的で、光の回り方など細やかに再現。CGの情報量が非常に多い。奥にぼかしを入れるなど、細部までこだわった奥行き感の表現もすばらしい。
ベスト
Blu-ray
3D™賞
『Disney’s クリスマス・キャロル 3Dセット』 ウォルト・
ディズニー
3D映画の質的なレンジは広いが、本作品は3Dとして大切なバランス感がとても良い。街の奥行きや雪の立体的な浮遊感など、洗練された絵作りを実現。目への負担も少なく、じっくりとストーリーが楽しめる。
ベスト
高画質賞
映画部門
『インセプション ブルーレイ&DVDセット(3枚組)』 ワーナー
現代的でありながら、複雑なテクスチャーが交錯する複線的な画調が物語性を強めている。映像のキレ味がシャープ。夢の中で都市が浮かび上がるシーンや爆発シーンなど、CGの動きが細やかにきれいに再現されている。
ビデオ・TV・ドキュメンタリー・音楽部門
『スペシャルドラマ 坂の上の雲 第1部』 NHK
エンタープライズ
ほこりっぽい雰囲気など“リアルな明治”が巧みに描かれており、衣装のぼろぼろ感など細部まで高画質で表現。フィルム的なコントラスト表現を追求した画調が、これまでのビデオ撮りのドラマにはなかった新境地。
アニメ部門
『9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~』 ギャガ
微妙な空気感などの表現が非常に豊か。人形たちの布地のテクスチャー(織り目)などの再現がすばらしい。また、3D的なカメラアングルにより、奥行き感を作り出し、臨場感のある映像に仕上げている。
ベスト
高音質賞
音楽部門
『OZAWA75th ANNIVERSARY BOX』 NHK
エンタープライズ
楽器の一つひとつの音がクリアに聴こえ、会場の空気感が伝わる録音がすばらしい。ハイビジョンとデジタル高音質を縦横に活用し、クラシック音楽ライブの最高峰を保つNHKエンタープライズの取り組みを高く評価。
映像部門
『ハート・ロッカー』 ポニーキャニオン
サラウンドと高音質で緊迫感を表現。爆発時の重低音、その後に粉塵が飛び散る様がリアル。爆弾処理に向かう際の緊張の極限的な音響、静寂な場面での環境音の表現などが巧み。音がドラマツルギーを支える好見本。
ベスト
レストア賞
『サウンド・オブ・ミュージック 製作45周年記念
  HDニューマスター版:ブルーレイ&DVDセット』
20世紀フォックス
本物のフィルムのテクスチャーを再現。光と影のダイナミックな抑揚感が、映像に魅力と魅惑と意義を与えている。精細感だけでなく、フィルム的な柔らかさとアナログ的な美しさもすばらしい。
ベスト
インタラクティビティ賞
『エイリアン・アンソロジー:ブルーレイBOX』 20世紀フォックス
本編を見ながらチェックした特典映像をユーザー自身がカスタマイズできる機能“マザー”モードがすばらしい。継ぎ目なく複数のディスクを再生できるディスク・アンバウンド機能はユーザーフレンドリーで秀逸。
審査員
特別賞
(3作品)
『ヒックとドラゴン ブルーレイ&DVDセット』 パラマウント
ジャパン
驚くほど細かいところまで書き込まれている。特にバイキングの毛皮の質感など非常に丁寧に作り込まれている。ヌケが良く質感表現も生々しく、CGであるがクレイアニメにも見えるほど。音の臨場感もすばらしい。
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』 ソニー・
ピクチャーズ
音がすばらしく、映画的な音を楽しめる作品。コンサートではありえないリハーサル風景を第三者的に見ることができる楽しさ。映画のような音楽作品のような、新しいジャンルを感じさせる。
『Healing Islands OKINAWA 2 ~宮古島~』 ビコム
ブルーレイをあまり見たことがない人が期待するハイビジョン映像を、分かりやすい形と画質で表現。シュート(輪郭補正)が丁寧に作られているなど映像もきれい。自然をサラウンドで表現しようという試みが高評価。
ユーザー
大賞
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22
 YOU CAN(NOT)ADVANCE.』
キングレコード
名作である『エヴァンゲリオン』を破壊し、殻を破って、より素晴らしい作品として生まれ変わり、更にはブルーレイ市場の殻をも破ったと言えるほど、多くのユーザーを巻き込んだ作品。(ユーザーからのコメント)

DEGジャパンは、映像コンテンツメーカーや映像機器メーカーが一体となって構成する業界団体。「第3回DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞」は、2010年1月1日~12月31日に国内で発売・販売されたブルーレイ作品が対象。ソフトメーカーの自薦や審査員の推薦でエントリーされた作品を、審査委員の投票により審査。1次選考、2次選考を経て、各部門の受賞作品、グランプリ作品を決定。ユーザー大賞のみ一般ユーザーの投票で決定。詳しくは、「http://www.deg-japan.jp/」。