Googleは2011年2月2日(現地時間)、Androidの新しいバージョン「Android 3.0」などの概要を発表した。おもにタブレットデバイス向けのバージョンとなるAndroid 3.0は、従来のスマートフォン向けAndroidと比べてどのような点が異なるのだろうか。発表をもとに検証した。

ユーザーインターフェースが大きく変化、アプリケーションも強化

 Android 3.0は、冒頭に触れた通りスマートフォン向けではなく、主としてタブレットデバイスに向けたバージョンとなる。そのため、従来のAndroid 2.xと比べて大きく変化している部分が多く見られる。

 もっとも大きな変化がホーム画面だろう。ショートカットやウィジェットを配置できる5つのデスクトップが用意されているのは従来と同じだが、画面の大きなタブレット型デバイスで使いやすいデザインに変更された。さらに、ウィジェットやデスクトップ、アプリケーションの切り替えなどで、3Dを活用したより動きのあるインターフェースを取り入れ、視覚的にも分かりやすくなっている。

 そしてもう1つ、従来は画面上部に設置されていたステータスバーが画面下部に移動したのも大きな変化だ。通知表示もビジュアル化されて分かりやすくなったほか、ホーム、戻るなどのキー操作もハードキーではなく、ステータスバー上のソフトキーによって操作する形となった。

より画面の大きいタブレット型デバイスに向けたAndroid 3.0のホーム画面。ステータスバーが画面下部に移動しているのが分かる(画像クリックで拡大)

3Dを活用したインターフェースで、デスクトップのカスタマイズなども視覚的にできる(画像クリックで拡大)

 アプリケーションにおいては、アクティビティ(アプリケーションの画面)を「Fragment」と呼ばれるパーツに分け、環境に応じて画面がレイアウトしやすくなったのが特徴だ。画面の大きなデバイスでは2つのFragmentを同時に表示し、小さなデバイスでは1つずつにして表示するなど、ハードウエアによって柔軟なレイアウトができるわけだ。

Gmailでは左右に2つのFragmentを同時に並べ、広い画面に合わせたインターフェースを実現(画像クリックで拡大)

 2D・3Dのグラフィック機能に関しても、ハードウエアアクセラレーションの利用や新しい3Dエンジンの搭載などでパフォーマンスを向上させた。これにより、地図や電子書籍などのさまざまなアプリケーションが従来よりも高速に動作するほか、ゲームもより快適に楽しめるようになる。

 アプリケーションを見ても、3D機能を生かしたGoogleマップや、人体の構造をくまなく見られる「Google Body」の搭載、大きな画面を生かしたGmailやブラウザーのインターフェース変更、Googleトークのビデオチャット対応など、多くの進化が見て取れる。

グラフィック機能の強化も大きなポイントだ。3Dを活用し、人体のさまざまな部位を視覚的に知ることができる「Google body」なども搭載(画像クリックで拡大)

 画面の大きなタブレット型デバイス向けの機能が強化されていることから、パソコンや噂される次世代iPadへの対抗という声も聞かれる。だが、インターフェースに柔軟性を与えるFragmentなどの技術が導入されるなど、スマートフォンなど小型のデバイスにも対応しやすい環境も整えた。今回はあくまでタブレット向けのバージョンとなるが、今後スマートフォンなどに対応したバージョンの登場に期待が集まる。