リコー独自のユニット交換式を採用するコンパクトデジカメ「GXR」。単焦点レンズとAPS-C型の大型CMOSセンサーを搭載したカメラユニットが2種類出そろったことで、写真ファンの間で再び話題となっている(画像クリックで拡大)

 リコーのユニット交換式デジカメ「GXR」が登場して約1年が経った。現在主流となっているレンズ交換式デジタル一眼の弱点を解消すべく、レンズと撮像素子の両方をまとめて交換するという独自のコンセプトを打ち出して話題を呼んだ。

 一般的なデジタル一眼は、レンズを交換する際にゴミやホコリが紛れて入り、撮像素子に付着する心配がある。特に、ミラーレス一眼はレンズを外すとローパスフィルターがむき出しになってしまい、汗や水滴などが付着しやすい。

 GXRは、レンズと撮像素子が密封された「カメラユニット」を交換する方式を採用し、撮像素子にゴミが付着する可能性は低い。ユニットの交換も、液晶モニターやシャッターボタンを備えたボディーにスライドして取り付けるだけなのでとても簡単だ。

 GXRの魅力を左右するカメラユニットだが、GXRが登場した2009年末の時点では2種類しか存在しなかった。35mm判換算で50mm相当の単焦点レンズとAPS-C型の大型CMOSセンサーを搭載した「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」と、24-72mmをカバーする標準タイプの「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」の2つだ。わずか2種類ではユニット交換式のメリットがほとんど享受できず、早期のラインアップ拡充が期待されていた。

35mm判換算で50mm相当のレンズとAPS-C型の大型CMOSセンサーを備える「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」。GXRと同時発表され、花や昆虫などのマクロ撮影を手軽に楽しみたいユーザーから評価を受けた(画像クリックで拡大)

35mm判換算で24-72mmをカバーする光学3倍ズームレンズと1/1.7型CCDを備える「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」。「画質にこだわったコンパクトデジカメ」といった感覚で使える汎用的なユニットだ(画像クリックで拡大)

 その期待に応えるかのように、2010年6月には光学10.7倍ズームの「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」が、11月5日には28mm相当の単焦点レンズとAPS-C型の大型CMOSセンサーを搭載した「GR LENS A12 28mm F2.5」がラインナップに追加された。

35mm判換算で28-300mmをカバーする高倍率ズームレンズを備えた「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」。撮像素子は1/2.3型で、同社の「CX4」のようなコンセプトのカメラだ(画像クリックで拡大)

35mm判換算で28mm相当の単焦点レンズとAPS-C型CMOSセンサーを搭載した「GR LENS A12 28mm F2.5」。「GR DIGITAL」と同じ画角で撮影できるとあり、リコーファンからの注目を集めた(画像クリックで拡大)

 画質にこだわる写真ファンの興味の中心は、単焦点レンズとAPS-C型の大型CMOSセンサーを搭載する2つのカメラユニットに集中している。特に、幅広いシーンで活躍する28mmの単焦点レンズを搭載するA12 28mm F2.5の登場を心待ちにしていたファンは多い。写真ファンに人気の「GR DIGITAL」シリーズと同じ焦点距離ながら格段に大きな撮像素子を備え、画質や描写にどれぐらいの違いが出るのかが気になっているはずだ。

 単焦点レンズを搭載するカメラユニット2製品がそろったことで、やや低迷気味だったGXRの評価は変わるのだろうか? 実写画像でGXRの実力を改めてチェックしたい。