「KORG iMS-20 for iPad」(以下、iMS-20)という1800円(通常価格3800円、2011年1月31日まで値下げしている)もするiPad用アプリが好調だ。2010年11月9日の発売直後からApp Storeの「トップセールス」で3週間に渡り1位を続けてきた。いわゆる「楽器アプリ」としては異例のことだ。
iMS-20は、アナログシンセサイザーの銘機「KORG MS-20」とステップシーケンサー「KORG SQ-10」をiPad上で再現したものだ。本物同様の音作りが楽しめるほか、6トラックのアナログドラムマシーン、各種エフェクターを内蔵し、このアプリだけで音楽の制作を可能にしている。開発したのは、楽器メーカーのコルグと今年設立された音楽ソフトメーカーのデチューンの2社だ。
メーカー自ら手がけたソフトだけあって、その完成度は「楽器アプリ」の中でも断トツだ。音、操作感、グラフィックス、どれもオリジナルを忠実に再現している。しかし、復刻版ソフトとしての出来以上に注目すべきは、曲や音色のデータをアプリ内からクラウドに保存する「Sound Cloud」への接続機能だ。世界中のユーザーと音楽が共有できる未来的な機能だ。
「SoundCloud」はオーディオデータを共有するWeb上のサービス。通常は画面のようにWebブラウザー上で利用するが、iMS-20で作成したデータはSoundCloud側で特別な接続設定を用意しているため、アプリ内で操作ができる
しかし、シンセが分からない人には、意味不明のツマミとボタンが並ぶ、ひたすら難解なだけのアプリでもある。それが大ヒットしているのはなぜなのか。コルグはニンテンドーDS用ソフト「KORG DS-10」(関連記事)を、ゲームソフトメーカーのAQインタラクティブと共同開発し、大ヒットさせた経緯がある。またコルグのiPadアプリとしては「iELECTRIBE for iPad」に次ぐ2作目だ。楽器メーカーとして、こうしたアプリを開発する意図を開発チームに聞いてみた。











