※この記事は日経エンタテインメント!(9月号)の記事を転載したものです。購入はこちら。
意外なヒット番組の宝庫として知られるUHF局、通称U局。そのU局で今年4月からスタートしたバラエティ番組が、話題を集めている。tvk(テレビ神奈川)などで放送中の『戦国鍋TV〜なんとなく歴史が学べる映像〜』だ。
内容は、歴史をテーマにしたコントバラエティ。活躍の割に知名度の低い戦国武将とキャバクラ嬢の会話から、その武将の豆知識を紹介する「戦国武将がよく来るキャバクラ」や、ヒットしたヤンキー映画をほうふつさせる「戦国ヤンキー 川中島学園」などのコント映像をオムニバスで構成。タイトル通り、番組を見ているうちに、“ほどよい感じ”で歴史が学べるという趣向だ。
歴史を現代風にアレンジした不思議なコントと、イケメン、劇団系とバランスよく起用されたキャスト、さらに“歴女”など昨今の歴史ブームも追い風となり、放送開始直後から各局に問い合わせが殺到。番組発のアイドルユニット・SHICHIHON槍が歌う『シズガタケの七本槍』の着うた配信は1カ月で1万5000ダウンロードを突破。また、7月に実施した公開収録には募集開始1週間で2000人以上の応募が来るなど、20〜30代の女性を中心に高い支持を獲得している。
戦国鍋TV〜なんとなく歴史が学べる映像〜
番組の仕掛け人は、『新世紀エヴァンゲリオン』を手がけたキングレコードの名物プロデューサー・大月俊倫氏。「コントバラエティをずっと作りたかった」(大月氏・以下同)。そして内容を考えていて、浮かんだのが「戦国モノ」だった。「中華料理屋に織田信長と豊臣秀吉と明智光秀がいて、店長の信長が生真面目で仕事が遅い光秀をしかりとばし、要領のいい秀吉は素知らぬ顔している、そんなイメージがパッと浮かんだ」。
こうしてひねり出した企画を持ち込んだのは、民放キー局ではなくU局。ここが大きなポイントだ。「キー局のバラエティにありがちな、大御所タレント、大手事務所といった上下関係のしがらみのないところで勝負したかった。それならU局が理想」。さらに、「これからは地方局の時代。(首都圏の)地デジではU局のチャンネルが“3”に設定されているし、地域に密着している地方CMはそこだけのもの。例えば、車などお金のかかる商品のCMは、ネットに押されて衰退するかもしれないが、地方CMは不滅だと思う」。U局の持つ“ローカルパワー”への信頼感も要因の1つとなったようだ。企画書を持って、全国のU局を説得して回り、放送にこぎ着けた。











