この記事は、日経トレンディ8月号(2010年7月3日発売)「コンビニ弁当の逆襲」特集の一部を転載したものです。情報は基本的に発売日時点のものとなります。
景気低迷の影響を受け、コンビニエンスストアの看板商品「弁当」の不振が続いている。そのため、コンビニ各社はいろいろな手法で弁当部門のテコ入れを図っている。
特に急増しているのが、常温の弁当と異なる温度帯の弁当に力を入れる動きだ。低温で管理し、電子レンジで温めて食べるチルド弁当はその存在感が増している。また、ローソンは「業務スーパー」を手がける神戸物産と組んで、新サービス「ローソン神戸ほっとデリ」を本格展開に乗り出した。
こうして活発化するチルド弁当や店内調理などの取り組みに比べると、常温弁当の動きは静かだ。景気低迷の影響もあり、発売する数も前年の8割程度に絞っているチェーンが多い。下と次ページのコンビニ弁当の歴史のように、1日1店当たり20〜30個が売れる弁当が珍しくなかった全盛期の90年代に比べるとヒット商品も少なくなっている。「長期的に見ると、常温弁当の市場は縮小していくだろう」とファミリーマートのデリカ食品部米飯グループの辻井英毅マネジャーは予想する。
コンビニ「常温弁当」の歴史(1)
コンビニ弁当黎明期
1970〜80年代
●黎明期の弁当などの売上構成比は、セブン-イレブンで10%以下と低かった。セブン-イレブンは78年に米飯の1日2便制を千葉で開始。80年代には1日3便制にするなど体制が整うにつれ、構成比が高まっていった
●86年、セブン-イレブンは弁当で使う米を「ササニシキ」と「コシヒカリ」のブレンドにして品質を向上
●86年、セブン-イレブンが仕出し弁当を全国で展開
●87年、ローソンがミニ丼「プチどんぶり」発売
「商品の進化」武器にヒットが続々
90〜94年
●コンビニエンスストアの増加に伴って、弁当類の需要が拡大。700〜800円程度の高級弁当も販売される一方、小容量の低価格弁当も登場。コンビニ弁当の多様化が始まる
●90年、セブン-イレブンが弁当専用の保温トラックを開発
●92年、セブン-イレブンが380円の「コロッケランチ」と「ミニむすびセット」を投入
●92年、エーエム・ピーエム・ジャパンが米飯などを急速冷凍して保存、品質を劣化させずに解凍する技術を開発
95〜99年
●1日1店当たり20個以上販売するようなヒット弁当が続々と登場した時代。高カロリー、超ボリュームの弁当が話題になる半面、店内調理や冷凍弁当など、今日につながる取り組みも。有名料理人とタイアップした“企画モノ”もヒットした
●95年、サンクスアンドアソシエイツが神田川俊郎と組み、「神田川俊郎作弁当」(880円)を発売し、ヒット
●96年、エーエム・ピーエム・ジャパンがデリバリーサービス「デリス便」を開始
●97年、ローソンが1日に必要な栄養素の3分の1が1食で取れるという「栄養バランス弁当」を発売












