夏と言えばビール!

 夏のビールの定番と言えば、なんと言ってもビアガーデン!! ……だった。バーンと開けた空の下、風に揺れる提灯の列を眺め、気の合う仲間とジョッキをあおれば、どんな疲れも一気に吹っ飛んだ。

 そんな古き良き“昭和”の思い出も、すっかりセピア色にくすんで久しい。昭和も遠くなりにけり……なぁーんてヒタっていたら、驚くべき噂を耳にした。なんと、いま、ビアガーデンがブームだというのである。

 ただでさえ「第三のビール」や「アルコールフリーのビール(に似た飲み物)」などに押され、ここ数年、毎年のようにビールの売上が下がっているらしいのに、「ビールの殿堂のビアガーデンがブーム!」などと言われても、にわかには信じられなかった。果たして本当だろうか?

 「本当です。今年は本格的なビアガーデン・ブームが到来しています」。そう語るのはビアガーデン評論家の樫原叔子さんだ。樫原さんは「東京ビアガーデン制覇クラブ」部長も務める。同クラブのメンバーは現在約500名で、うち4割が女性だという。

 「屋上にあるのが“ビアガーデン”で、地上にあるのが“ビアテラス”という解釈もありますが、うちのクラブでは『80席以上、屋外、90日以上営業』をビアガーデンの条件としています」と説明する樫原さんは、5年前に東京ビアガーデン制覇クラブを設立して以来、毎夏、この条件に合った都内のビアガーデンを飲み歩き、独自のリサーチを続けてきた。

 「都内のビアガーデンは、昨年で28店、今年は2店減って4店増えたので、30店になります」という樫原さんに、いったい、いつ頃からビアガーデンブームが始まったのか尋ねると「特にブームと言えるほどビアガーデン人気が高まり始めたのは、去年からです。人気のビアガーデンは、夏本番のハイシーズンには、土日なら1カ月前、平日でも1週間前じゃないと予約がとれなくなりました」

 すでに去年から、そこまで大人気だった!? 「日本橋の三越デパートの屋上の『ビアガーデン日本橋』は800席もあるのに、ハイシーズンの平日には、3日前でも予約がとれなかったんですよ(笑)」。なんと、本当にビアガーデン・ブームは到来していた!