この記事は、2010年5月1日発売の日経トレンディ6月号「実は使える! 百貨店超活用法」の一部を転載したものです。内容は基本的に発売時点のものとなります。

 売上高の大幅な減少や大型店の閉鎖で窮地に立つ百貨店。各社は生き残りを懸け、次々に新たな試みを始めている。人気低価格ブランドの導入や、ポイントサービスの充実、友の会の強化……。今だからこそ百貨店は使い倒せる。

 百貨店の客離れに歯止めがかからない。特にリーマンショック以降は売上高が激減。三越池袋店やそごう心斎橋本店、伊勢丹吉祥寺店に続き、今後は松坂屋名古屋駅店や四条河原町阪急、西武有楽町店などが閉鎖される。一等地の大型店さえ閉店に追い込まれるほど、百貨店を取り巻く状況は厳しい。

 だが実は、こうした逆境だからこそ、消費者にとっては百貨店を得に使えるケースが増えている。閉店セール以外にも、昨年は各社が定期セールの前倒しや長期化を実施。下取りやポイントアップキャンペーンなども相次ぐ。

 加えて、最近では値引きに走るより、売り場やサービスを抜本的に改革して業績回復を狙う百貨店も出てきている。これらの試みのなかには、来店客に役立つものも多く、これを知るだけでも、百貨店の活用シーンは広がる。今、改めて百貨店を使い倒す方法を探った。

閉店が相次ぐ百貨店

 百貨店の淘汰が進んでいる。下表の通り、昨年だけでも閉鎖した百貨店は10店舗近く。昨年の三越池袋店やそごう心斎橋本店に続き、今年は伊勢丹吉祥寺店や松坂屋名古屋駅店、四条河原町阪急、西武有楽町店など、大型店まで閉店するのが印象的だ。各社とも、不採算店舗を閉める半面、営業を続ける旗艦店は、業績回復に向けたリニューアルや増床などで集客力を高める。

今年12月25日に閉店する西武有楽町店(画像クリックで拡大)

中合会津店は2月に閉店セールを実施していた(画像クリックで拡大)

■全国百貨店の年間売上高は大幅に縮小

注)日本百貨店協会発表のデータをもとに編集部でグラフを作成

■09年、2010年に閉店した主要な百貨店(予定も含む)

09年
1月 ロビンソン百貨店 札幌
2月 久留米井筒屋
3月 三越武蔵村山店
三越名取店
5月 三越池袋店
三越鹿児島店
7月 丸井今井 旭川店
8月 そごう心斎橋本店
9月 西武百貨店札幌店
2010年(閉店予定も含む)
1月 丸井今井 室蘭店
松坂屋岡崎店
2月 中合会津店
3月 伊勢丹吉祥寺店
4月 大和長岡店
大和上越店
6月 大和新潟店
大和小松店
8月 松坂屋名古屋駅店
四条河原町阪急
12月 西武有楽町店

注)編集部調べ。2010年4月中旬までに発表された主要百貨店について記載