「日経トレンディ6月号」(5月1日発売)の一部を転載したものです。情報は基本的に発売時点のものとなります。

 今年は三菱「i-MiEV(アイ・ミーブ)」、日産「リーフ」が市場にそろう「EV元年」。ともに国や地方自治体の補助金を受ければ買いやすい価格になり、普及に弾みが付きそうだ。EVの現状と今後を探った。

 今年4月、三菱自動車工業は電気自動車(EV)「i-MiEV」の一般向け販売をスタート。日産自動車も12月に発売する「リーフ」の予約受け付けを全国の販売店で開始した。リーフの目標販売台数は2011年3月までに日本国内で6000台。目標を達成すればi-MiEVの目標販売台数(09年度に1400台、2010年度に4000台)を上回る。ウェブサイトを使った先行予約は好調で、日産は「早い時期に目標分は埋まると思う」(マーケティング本部マーケティング・ダイレクターの島田哲夫氏)としている。

 リーフの車両本体価格は376万円。国からの補助金(経済産業省による「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」)を差し引くと、300万円を切る。日産はEVにかかる燃料代(電気代)はガソリン車より安いため、毎年1万km走るユーザーが6年間保有すれば、トータルの負担額はガソリン車と同じくらいになると試算している。これに国が実施しているエコカー減税や地方自治体からの補助金を加えると、ユーザーの負担はさらに減る。

リーフ(日産自動車)
●車両価格:376万円
●国の補助金:77万円
●補助金を差し引いた
 支払額:299万円(画像クリックで拡大)

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 例えば2014年度までに県内で3000台のEV導入を目指す神奈川県は、国の補助金の半分を補助するほか、目標年度内にEVを購入すれば登録後5年間の自動車税を免除。県内の有料道路や駐車場の割引なども実施している。このほか市町村によっては独自に補助金を交付し、軽自動車税を減免するところもある。これらの補助金額を合計すると、地域によっては日産の試算よりはるかに短い期間でガソリン車との差額分を回収できることになる。

 一方、三菱はリーフの予約受け付け開始と同日、i-MiEVの販売価格を61万9000円引き下げた。これにより国からの補助金を差し引いた後の負担額がリーフより15万円安くなっている。三菱の関係者は「値下げ競争という段階ではない」と否定するが、以前の価格では軽自動車のi-MiEVが小型車のリーフより高くなるため、値下げは必須だったといえる。

i-MiEV(三菱自動車)
●車両価格:398万円
●国の補助金:114万円
●補助金を差し引いた
 支払額:284万円(画像クリックで拡大)

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