ここ数年、新宿や池袋などのターミナル駅が大手家電量販店の激戦区となっている。量販店同士が激しい価格競争を繰り広げ、「価格の安さは秋葉原よりも上」といわれることもある。

 とはいえ、秋葉原には新宿や池袋にはない魅力がある。それは「中古品を扱うショップが多い」ということだ。基本的に、中古品は新品よりも安く購入でき、価格を重視するならば見逃せない存在だ。

 だが、すべての中古品が新品よりも割安なわけではない。取り扱う販売店が多く競合の激しい新品商品は、製品のモデルチェンジや人気・不人気の影響で価格が上下しやすい。毎日どころか、数分単位で価格が変わることもある。だが、中古品はいったん価格が設定されるとしばらくはそのまま変わらないことが多く、中古品と価格が逆転することも珍しくない。

 エコポイントも重要な要素だ。新品購入時に限り適用されるので、たとえエコポイント対象機種であっても中古品を買う場合は関係ない。量販店のポイント還元も無視できない。新品ならば10%以上のポイント還元があるのが一般的だが、中古は多くても1%。ポイント還元制度がない中古ショップも多い。

 秋葉原の中古事情に詳しい白石氏も「商品のジャンルや発売時期により、新品を選んだ方がベターな場合もある」と語る。実際にどのような中古商品は避けた方がよいのか、どんな商品は断然お買い得なのかを、実際に店頭で売られている商品を例に解説してもらった。

【薄型テレビ編】価格に対してエコポイントが高額な新品の魅力が高い

 中古のメリットが特に薄くなりがちなのが薄型テレビだ。「新品価格の急激な値崩れ」「エコポイント」「量販店のポイント還元」「使用に伴う劣化」「世代の古さによる機能面での不満」など、多くの要素を考慮しつつ新品と中古品を吟味する必要がある。

 ソフマップ リユース総合館では、シャープの45型液晶テレビ「AQUOS LC-45AE5」を7万8800円(中古)で販売していた。発売は2005年で若干古めだが、45型と大きい割に価格は手ごろだ。同等サイズの最新モデル「AQUOS LC-46AE7」の新品の最安値は13万円前後なので、両者の価格差は約5万円ほど。価格だけを見比べると「パネルサイズはほとんど同じだし両方ともフルHD対応だから、安い中古でいいや」と思うかもしれない。

アキバの中古ショップで見つけたシャープの45型液晶テレビ「AQUOS LC-45AE5」。価格は7万8800円で、サイズを考えると価格的な魅力は高いが…(画像クリックで拡大)

新品の薄型テレビはエコポイントが付くのが中古品との大きな違いだ。シャープの46型液晶テレビ「AQUOS LC-46AE7」は13万円前後が最安値。だが、エコポイントを考慮すると、実質的な価格はグンと下がる。ポイント還元を導入している販売店ならば、さらに買い得感が高まる(画像クリックで拡大)

 だが、新品商品にはエコポイントが付くことを考慮しなければならない。46型なので、エコポイントは3万6000点(3万6000円相当)が付く。販売価格の実に25%を超えるほどだ。これを考慮すれば、実質的な価格差は1万5000円ほどにしかならない。

 ポイント還元制度のある量販店の場合、それも計算に入れる必要がある。基本的に10%前後、商戦期などは20%前後の高還元率が設定されることも多い。今回例に挙げた新品商品はポイント還元制度のない激安ショップの価格。ポイント還元はゼロだが、量販店では無視できない額になる。

 液晶テレビの進化は早く、最新モデルと5年前のモデルを比べれば表示性能や機能に格段の差がある。しかも、中古品は5年間みっちりと使い込まれた可能性もあり、液晶パネルやバックライトにある程度の劣化が生じている可能性も高い。そのデメリットを考えると、1万5000円の価格差はまったく問題にならず、中古品を選ぶメリットはきわめて低いといえよう。