※この記事は日経エンタテインメント!(6月号)の記事を転載したものです。購入はこちら

サイマル放送をパソコンで聴くには、「Brandnew-J」にアクセス。iPhone用のアプリ「Kikeru」でも視聴可能(画像クリックで拡大)

 在京FM局のJ-WAVEが、地上波の番組をリアルタイムでネット配信するサイマル(同時)放送を4月から強化、平日のおよそ9割の番組へ広げた。3月に東阪13のラジオ局が立ち上げたサイマル放送の配信サイト「radiko.jp 」は、関東1都3県などIPアドレスで聴取エリアを限定するのに対し、J-WAVEは全国どこからでも聴けるのが特徴だ。

 同局では06年にネット向け放送をスタート。続いて、「流せるところには流してみようと、07年から実験的にサイマル放送を行ってきた」(J-WAVEの佐々木章メディア開発局次長)。その“全国放送”の番組が一気に増えたわけだ。

 だが、今回のサイマル放送拡大は、放送が届いていないところへの補完が目的だという。「民放連の調査によれば、今の10代ではラジオの非接触者が約4割にも上る。受信機を持たない人などにまずはネット経由で聴いてもらい、ラジオに興味を持ってもらいたい」(同)。あくまでも“プロモーション”的な位置づけなのだ。よって放送内容を東京中心から全国向けに変えたり、1万人程度アクセスできる現在のサーバーを増強するといった予定はないという。

 サイマル放送の対象番組を平日に絞ったのは、「生放送のワイド番組が多いため」(同)。生放送は、リアルタイムで情報発信できるツイッターやUstreamなどと相性がよい。こうしたツールを使い、同じくリアルタイムメディアであるラジオへ誘導したい考えだ。

J-WAVEのネット放送実績
06年 ネットを使った番組配信サイト「Brand New J」をスタート。当初は1日12時間のネットオリジナル番組を放送。
『TOMORROW』で、ネットを使った初のサイマル放送実験。当初より全国放送だった。
07年 1月 『TOMORROW』のサイマル放送をレギュラー化
4月 『Oh!MY RADIO』のサイマル放送もスタート
09年 7月 昼帯の『MUSIC PLUS』『PARADISO』もスタート
12月 iPhone用のアプリ「Kikeru」をリリース
10年 3月 J-WAVE含む東阪13局がサイマル放送サービス「radiko」をスタート
4月 サイマル放送の範囲を大幅に拡大。平日プログラムの約9割がネットを通じて全国で聴けるように

(文/和田 龍成・日経エンタテインメント!編集部)

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