映画界最大の祭典、アカデミー賞(通称オスカー)授賞式が2010年3月7日(日本時間8日)、米国ロサンゼルスのコダックシアターで開催された。それぞれ最多9部門のノミネートを受けた『アバター』と『ハート・ロッカー』の対決が注目されたが、栄えある作品賞の栄冠は後者へ。『ハート・ロッカー』は他にも監督賞・脚本賞など計6部門を制した。

 イラクで爆弾処理に当たる兵士たちの過酷な体験をリアルに描いた『ハート・ロッカー』は爆破のタイムリミットをスリリングに体感させるとともに、戦争がゆがめる人間性について言及した力作。娯楽性と深いテーマがかみ合ったドラマであり、キャスリン・ビグロー監督は女性とは思えないほど強い筆圧で、堂々とこれを描き切った。82回を数えるアカデミー賞の長い歴史の中で、女性が監督賞を受賞したのは初めてのこと。監督経験がある女優で、プレゼンターを務めたバーブラ・ストライザンドは「ついにこの時が来た」と、アカデミー賞の歴史が変わった瞬間を宣言した。

『ハート・ロッカー』は作品賞などの6冠。キャスリン・ビグロー監督は監督賞も受賞した
(C)Matt Petit / cA.M.P.A.S.(画像クリックで拡大)

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 世界の興行記録を塗り替えて大ヒットを続けている『アパター』は主要部門こそ受賞を逃したものの、美術賞と撮影賞、視覚効果賞の3部門で受賞。アカデミー賞11部門を制した『タイタニック』以来12年ぶりの監督作となるジェームズ・キャメロンがテクノロジーの開発を待ち、満を持して手がけた同作は革新的な3D映像が話題を呼んでいる。技術方面での受賞で、スタッフの長年の苦労が報われた格好だ。