2010年1月6日から米ラスベガスで催された世界最大の家電展示会「2010 International CES」も10日に閉幕した。このイベントを皮切りにして、2010年のテレビ動向はどのように動いていくのか。CES2010の情報を基に、「3D」「LED」「ネットワーク」と3つのキーワードから読み解いていきたい。

 2010年のオーディオ・ビジュアルの話題性で最も大きなトピックスとなるのは、既報の通り「3D」だ。パナソニックは春に、ソニーは夏に3D対応テレビを発売すると発表しており、家庭で3Dを見る時代も目前に迫っている。しかし、実際にどれだけ普及するか疑問を持っている人も多いだろう。

 普及速度に関する疑問の答えを出す前に、実際の「3D対応テレビ」はどう販売されるのかについて知っておく必要がある。3D対応テレビは“特別なモデル”という位置付けではなく、各社のフラッグシップモデルに標準搭載される(同時にメガネも添付される)技術の一つになることをまず知っておきたい。

 筆者の取材から得た感触では、3D対応による価格プレミアはさほど大きくないように思える。ソニーを例に取ると、北米モデルの「LX/HX/NXシリーズ」(一部機種を除く。一部機種は3Dメガネがオプションとなる)の3シリーズで3Dに対応。パナソニックは最上位のプラズマテレビ「Vシリーズ」で対応する。この2社が2009年に発売したモデルは、上位機種でも20万円台から購入できた。それを考えると、「自宅で3D映像を見たい」と意図しなくても、おのずと3D対応テレビを選んでしまう……このように身近になる可能性は十分にある。

 実際に視聴するコンテンツは、パナソニックは北米の衛星放送「DIRECTV」(日本でいうスカパー!のようなもの)、ソニーは「PS3によるゲーム」を主眼に置いている。もちろん市販BDの3D規格も決まった今、「3D対応BDプレーヤーによる3D映画鑑賞」という用途も生まれる。だが年内のBD作品は100タイトル程度にとどまる見込みで、普及への後押しとしては2番手以降の位置付けになるだろう。日本でのプロモーション展開は未知数だが、現在BS11がすでに無料の3D放送を行っている。無料で視聴できる数少ない3D対応ソースとして、これらのモデルが発売される時期には対応の動きがあるかもしれない。

日本からは想像もつかないほどに会場は「3D」一色。テレビメーカーの展示は、テレビ単体の展示よりも3Dが中心になっていたほどだ(画像クリックで拡大)

パナソニックは北米で3D放送をスタートする衛星放送「DIRECTV」のデモを実施していた(画像クリックで拡大)

ソニーはPS3の3DゲームとBRAVIAシリーズによって3D体験をアピールしていた(画像クリックで拡大)

シャープはBDドライブ内蔵3D対応液晶テレビを展示していた(画像クリックで拡大)