米グーグルのモバイル端末向けOS「Android」を採用したネット端末(画像クリックで拡大)

 NECビッグローブは2009年12月17日、米グーグルのモバイル端末向けOS「Android」を採用したネット端末を2010年に発売すると発表した。Webの閲覧やメールの送受信のほか、Android向けのアプリケーションなどが利用できる。価格は3万円程度の予定で、ビデオ再生能力を高めたNEC製の端末も2010年に投入する。来年1月7日から端末向けのアプリケーション配信サービス「andronavi(アンドロナビ)」も開始。端末やアプリケーションの販売、接続サービスの手数料などで2012年度に年間100億円の売上を目指す。

 来年2月から台湾メーカーのCamangi製の端末を使って市場調査を実施し、ユーザーからのフィードバックを製品に反映する。アンドロナビでは2012年度末までに10万本のアプリケーションをそろえる予定。ハードとソフトを組み合わせたサービスで、利用者の獲得を狙う考えだ。

 アップルのスマートフォン「iPhone」やマイクロソフトの「Windows phone」など、パソコン並みの多機能携帯電話と競合するが、通話機能を省き、契約の手間がかからないのがメリットだ。オープンプラットフォームのAndroidを採用して端末コストも下げた。

 新端末は、パソコンの画面の見やすさと携帯電話の手軽さを持ち合わせるのが特徴だ。7インチのディスプレイを備え、画面を指で直接触って操作する。無線LANを内蔵し、3G/WiMAXなどにも対応する。3G/WiMAXは、同社が現在MVNOとして接続サービスを提供するイーモバイルとUQ WiMAXを採用する予定だ。料金体系は二段階定額の従量課金制にして、外で使った分だけを支払えるようにする。

 Camangi製の端末は、厚さ14.5mmときょう体がスリムなのが特徴。吸盤型のスタンドが付属し、縦横どちらの向きでも立てられる。画面の角度も調整可能。ディスプレイの解像度は800×480ドット。携帯電話とほぼ同じ解像度だ。バッテリー駆動時間は4~5時間。ストレージはmicroSDを用いる。

 アプリケーションは、同社のWebメール「ウェブリメール」、写真共有サービス「フォトポケ」、お気に入りなどをオンライン上で共有する「BIGLOBEゲート」などをネット端末向けにカスタマイズして提供する。天気やレシピなど他社提供の情報サービスも用意。ゲームや電子書籍、動画などのエンタテインメント系のコンテンツにも力を入れていくという。

 「Android Market」向けに開発されたものであれば比較的容易に移植できるようにする。NECビッグローブの飯塚久夫社長「ISPとして培ったコンテンツパートナーとのコンテンツ提供のノウハウを生かしてユニークなものを提供していきたい」と意気込む。これまでパートナー企業と連携してコンテンツ配信サービスを手掛けてきた強みを発揮したい考えだ。iPhoneとは画面の大きさで違いを打ち出してはいるが、その上で動作するアプリケーションはパソコン向けのものを置き換えたものが多い。「今後ユーザーに受け入れられるアプリケーションを探っていく」(同社の古関義幸常務)という。

 パソコン、携帯電話ともに普及が進み、大幅な伸びが期待できない中、その間を埋めるネット端末で新しい需要を掘り起こせるのか。NECビッグローブの新しい取り組みに注目だ。