簡単かつヘルシーな蒸し料理がブームだが、その象徴といえるのが「タジン鍋」人気。野菜から出る水分などで調理できる点が魅力で、タジン鍋の専用コーナーを設ける店があるほど。フランス製や日本製、陶製やシリコン製などさまざまだが、どれが一番本場の味を再現できるのか。

※この記事は発売中の日経トレンディ11月号(10月3日発売)特集「男の調理家電&器具、すべて試した!!」の一部を転載したものです。情報は基本的に発売時点のものとなります。

 日本の食卓では、まずお目にかかれない独特の風貌。「タジン鍋」というモロッコ伝統の調理器具だ。

 この鍋が今、とにかく売れている。ヘルシーな蒸し料理ブームに伴い、昨年から百貨店やネット通販などで人気が急上昇。タジン鍋を2007年から販売するエミール・アンリでは、08年には前年の5倍以上を売り上げたという。有田焼やシリコン製の鍋も登場し、フランスのル・クルーゼも日本でタジン鍋を発売した。

 手軽な蒸し料理に向くタジン鍋だが、ぜひ試したいのが本場のモロッコ料理。自宅で本格的なモロッコ料理を作れば、家族や友人も驚くこと請け合いだ。モロッコ料理店「アガディール」の人気メニュー「キフタ」(ミートボールのタジン)を4メーカーの鍋で調理。同店のドゥブラリ・アリ氏が食べ比べ、本場と変わらない味を再現できるかどうかを評価した。

タジン鍋とは?

 北アフリカ・モロッコの伝統的な鍋。独特の円錐形のフタは、素材から出る水分を鍋の中で効率的に循環させるための工夫。水が貴重な砂漠地帯ならではの鍋で、少ない水分で蒸し焼きなどの調理ができ、油の少ないヘルシーな料理が作れる。

評価方法

 本場モロッコの家庭料理をどのくらい忠実に再現できるか、4メーカーのタジン鍋で調理。モロッコ料理店「アガディール」のドゥブラリ・アリ氏に評価を依頼した。店の人気メニューである「キフタ」(ミートボールのタジン)を作り、最も本格的なモロッコ料理が作れたベストの商品を選んだ。そのほか、家庭でも蒸し料理などを作り、その際の使用感もチェックした。

評価を依頼した、モロッコ料理店「アガディール」のドゥブラリ・アリ氏(画像クリックで拡大)

キフタの材料は、牛ひき肉、トマトピューレ、コリアンダー、タマネギ、パセリ、ニンニク、クミンなど(画像クリックで拡大)