熱中症を防ぐスポーツドリンクの条件
さて、この水分・塩分の摂取量についての指針だが、その数値だけを見ても、それがどの程度のものなのかわかりにくい。今回のセミナーで堀江氏が用いた資料『熱中症予防のための新しいガイドライン 〜職場ではどのような熱中症対策を行わないといけないのか〜』には、市販の飲料に含まれているイオン濃度を紹介する表が掲載されていた。わかりやすいので下に転載する。
これを見ると、ポカリスエット、ゲータレード、キリンラブズスポーツのナトリウム含有量は、40mg/100ml以上という基準を超えている。アクエリアス、スポベジは基準に達しておらず、DAKARAに至っては、カリウムは50mg/100mlもあるのにナトリウムは0だ。堀江氏によると、「熱中症予防のために飲料で摂取すべきはカリウム、カルシウムなどではなくナトリウム」。何でもいいから飲めばいいというわけではないのだ。スポーツ飲料はそれぞれに用途があるわけだが、熱中症予防に飲むならば、ナトリウムイオン含有量がポイントになるというわけだ。
40mg以上という数値について堀江氏は、「汗のナトリウム濃度を目安に算出したもの」と説明した。汗のナトリウム濃度と同等の飲料は塩辛くて飲めないから、それよりは薄いもの。だが、飲料として腸管から摂取する場合、そもそも全量は吸収できないので、やはり一定の濃度は必要ということらしい。
さて、間もなく夏も本番を迎える。今夏の気温は全国的に平年並みの「夏らしい夏」になるだろうとの予報が出ている。スポーツドリンクの摂取量など正しい知識を活用し、しっかりと熱中症を予防したい。
(文/花田祐輔=H14)










