ネットスーパーの営業地域拡大や新規参入が相次いでいる。野菜や魚などの生鮮食品や日用品などを自宅まで届けてくれるネットスーパー。普段買い物をしている近所のスーパーからその日のうちに品物が届くのが他のネット通販と大きく異なる。2000年から一部のスーパーで展開されていたが、これまでは店舗が少なく配達エリアが限定されていた。ただここに来て営業店舗数が急拡大しており、リアルの買い物と上手に使い分ける利用者が増えてきている。ネットスーパーが本格化すると言われる今年、各スーパーにその取り組みと現状を取材した。

 イトーヨーカ堂は今年、ネットスーパーの展開店舗数を130店まで拡大、売り上げ高を200億円とする目標を掲げる。5月末時点で100店、会員数も38万人に達した。これまで展開していなかった東北地区でも、4月下旬から岩手でスタート。中国地区でも今年中にはサービスインする予定で、全国展開も視野に入れている。

イトーヨーカドーのネットスーパーは2001年開始。5月末時点で100店になった。会員登録をして利用する(画像クリックで拡大)

 同社は2001年から、ネットスーパーを展開してきた。セブン&アイ・ホールディングス 広報センター広報担当の逸見弘剛氏によれば「07年に店舗数を増やしたことで利用が急拡大。認知度が高まり使い勝手の良さも理解されてきた」と話す。店の利用者は減っておらず「ネットと店舗両方で買い物をしている」(逸見氏)と分析する。

 インターネットで注文を受けたあと、店舗にある商品を店員がピックアップして配達する。当初は認知度も低く、ネット上の画像だけでは、手にとって品質を吟味することができないため、生鮮食品を買うことへの不安の声も聞かれた。ただ、商品知識のある担当者が売り場から良い品物を選んで発送することで利用者の満足度を高めることに成功した。さらに、日頃買い物をしている店舗の品ぞろえを良くすることで、「あのお店のあの棚の品物が届くなら大丈夫」という信頼につながり、その積み重ねの結果が利用者拡大につながったとする。