放送収入
深夜基点に 分から特番まで対応
編成が仕掛けるケータイ連携とは

 これまで深夜番組といえば、収入的にも視聴率的にも、決して大きな影響力を持つものではなかった。しかし経営の柱である広告収入が激減するなか、新たな動きが見えてきた。この春の改編で目を引くのが日本テレビだ。4月から開始した『億万笑者!』(月曜24時59分)は一見、若手お笑い芸人のネタ番組だが、編成局の沢桂一部次長は、系列局も巻き込み、「新たな戦略の要として取り組んでいる」と話す。

 この番組、実は3大ケータイキャリアの1つであるソフトバンクモバイルの1社提供。同社のケータイユーザーの投票によって月1でチャンピオンを決定するお笑いネタコンテスト「S-1バトル」の“連動番組”として制作される。

 『億万笑者!』に加え、様々な番組との連携で露出を高め、視聴者を「S-1バトル」へ誘導。日テレ全体のタイムテーブルを臨機応変に変更するなど「柔軟な編成で盛り上げていく」(沢氏)。テレビの求心力の高さを武器に、ケータイ会社に、新たなビジネスモデルを提案した形だ。

様々な手法で柔軟に編成

 まず『ぐるぐるナインティナイン』や『世界の果てまでイッテQ!』をはじめ、系列局の番組を含め、ネタ見せや芸人のロケコーナーがある別番組から「S-1バトル」にエントリーする芸人や動画を提供。次に「S-1バトル」の月間チャンピオンが決まる月末の夜に10分程度の特設枠を作ったり、翌日の『スッキリ!!』にチャンピオンとなった芸人が生出演するコーナーを設けるなどして告知、ケータイへの誘導を図る。

 このような短い番組をイレギュラーに入れ込む試みは、08年放送のドラマ『the 波乗りレストラン』で実施。サザンオールスターズの曲をモチーフにした10分程度のドラマ計33本をアットランダムに放送して話題になった。そのノウハウを今回は「S-1バトル」への誘導に駆使する。