老舗雑誌ですら生き残れない!
雑誌の休刊・廃刊が相次いでいる。この春にも「フロム・エー」(リクルート/2009年3月休刊)、「YOMIURI PC」(読売新聞東京本社/2009年3月休刊)、「Cawaii!」(主婦の友社/2009年5月休刊予定)などが休刊となった。これらは、それぞれアルバイト情報誌、パソコン誌、ファッション誌であり、分野はバラバラ。休刊・廃刊が特定の分野の問題ではなく、雑誌全体の問題となっているのが分かる。
加えて、最近の休刊雑誌の中には「諸君!」(文藝春秋/1969年創刊)、「月刊現代」(講談社/1966年創刊)、「主婦の友」(主婦の友社/1917年創刊)、「広告批評」(マドラ出版/1979年創刊)など、30年以上も続く長寿雑誌もある。これは“老舗ブランド”でも生き残れないという現実を浮き彫りにする。雑誌の構造不況はかなり深刻だ。
なお「休刊」と呼ぶからには、また復刊されるのでは? とも考えてしまいがちだが、雑誌を発行する出版社では、「雑誌コード」と呼ばれる雑誌に割り当てられる番号を保持しておきたいという思惑があり、復刊の予定がまったくない雑誌も、とりあえず休刊扱いにされるケースが多い。つまり、休刊というのは、事実上の廃刊と考えていい。
半年以内に休刊した創刊10年以上の主な雑誌
| 雑誌名 | 出版社名 | 休刊(予定)月 | 創刊年 |
|---|---|---|---|
| Cawaii! | 主婦の友社 | 2009年5月 | 1996年 |
| 諸君! | 文藝春秋 | 2009年6月 | 1969年 |
| エスクァイア日本版 | エスクァイアマガジンジャパン | 2009年5月 | 1987年 |
| 広告批評 | マドラ出版 | 2009年4月 | 1979年 |
| フロム・エー | リクルート | 2009年3月 | 1982年 |
| YOMIURI PC | 読売新聞東京本社 | 2009年3月 | 1996年 |
| 就職ジャーナル | リクルート | 2009年2月 | 1968年 |
| マミイ | 小学館 | 2009年1月 | 1972年 |
| Lapita | 小学館 | 2008年12月 | 1995年 |
| 読売ウィークリー | 読売新聞東京本社 | 2008年12月 | 1938年 |
| 月刊現代 | 講談社 | 2008年12月 | 1966年 |
| 月刊プレイボーイ | 集英社 | 2008年11月 | 1975年 |
| ロードショー | 集英社 | 2008年11月 | 1972年 |
雑誌の広告費の減少率は新聞に次いで大きい
雑誌が休刊する理由は、利益が出ないからで、通常、利益は販売収入と広告収入から生まれる。販売収入は部数が売れるほど大きくなるわけだが、インターネットの浸透などにより、これまで雑誌から得ていた情報がネットで手に入るようになり、読者が離れて部数が減少している。部数(=読者数)が減れば、それだけ広告メディアとしての価値が減り、企業広告の出稿量が少なくなるので、広告収入が落ち込む。もちろん、広告を出稿するかどうかは部数だけの問題ではないが、マクロ的に見ると、この悪循環が繰り返されているわけで、実際、雑誌の広告費は急激に減少している。減少幅も新聞に次いで大きいマイナス11.1%。雑誌は、この1年で1割以上の広告費を失ったのだ。
主要マスメディアの広告費の推移
| 媒体 | 2007年 | 2008年 | 伸び率(%) |
|---|---|---|---|
| 新聞 | 9462億円 | 8276億円 | ▲12.5% |
| 雑誌 | 4585億円 | 4078億円 | ▲11.1% |
| ラジオ | 1671億円 | 1549億円 | ▲7.3% |
| テレビ | 1兆9981億円 | 1兆9092億円 | ▲4.4% |
| インターネット | 6003億円 | 6983億円 | 16.3% |
| 総広告費 | 7兆191億円 | 6兆6926億円 | ▲4.7% |
(電通調査:「日本の広告費」より。総広告費にはここには記載されていないSP広告などの広告費も含むので、合計は一致しない)











