生産終了になったヤマハ「SR400」。ロングセラーバイクだけに、復活を望む人は多いはず。写真は30周年記念モデル。(写真提供=ヤマハ発動機)(画像クリックで拡大)

 ふと気づくと、どの二輪メーカーのサイトも「生産終了」の文字が目立つようになった。排出ガス規制の影響などで、長い歴史をもったバイクが次々に姿を消している。さらに2008年末には、新しい騒音規制が公示された。二輪の置かれている環境がどう変わっているのか、排出ガス・騒音規制の影響を追いかけてみた。

 ヤマハ系モーターサイクルの輸入・卸販売を行なっているプレストコーポレーションのニュースページに、こう書かれている。「以下に記します機種においては、(平成)20年9月から適用された排出ガス基準強化に伴う試験方法の変更によって規制値適合の可否確認が取れないこと、また騒音規制値適合の可否確認が取れないことから、誠に遺憾ながら取り扱いを見合わせることになりました」。そこにはヤマハ発動機の「YZF-R1」「VMAX」など、逆輸入車と呼ばれるモデルの名が並んでいる。1.7Lの大排気量エンジンを積み最高出力200PSと、過激な性能のVMAXは仕方がないとしても、YZF-R1まで輸入を見合わせることになるのか……と思ってしまった。

ヤマハ 「VMAX」 (輸出仕様)。最高出力200PS(画像クリックで拡大)

ヤマハ 「YZF-R1」 (輸出仕様、2009年モデル)。最高出力182PS(画像クリックで拡大)

 これまでは、ヤマハやスズキ、カワサキなどの国内メーカーが製造する二輪車でも、大排気量スポーツモデルは、いったん欧米に輸出したものを再輸入する「逆輸入車」として販売されるケースがほとんどだった。その理由は色々あるが、国内では1990~2007年にかけて、最高出力100PSを超えるバイクは生産・販売できないという規制が行われてきたため、大排気量の高出力モデルはそのまま販売できなかった、というのが大きい。輸入車はこの規制を受けないため、高出力バイクに合法的に乗る手段として、逆輸入車が人気を集めてきた。

 だが、今回の排気ガス規制や騒音規制の強化によって、規制をクリアできるかが分からないモデルは輸入を中止するしかなくなってしまった。プレストに聞いたところ、「以前は欧州の規制(EURO3など)に通っていれば、ほぼそのまま日本でも通せました。しかし2008年9月から施行された規制は欧州よりもはるかに厳しく、(エンジンが冷えた状態からの)コールドスタートなどの日本独自の測定方法もあります。現状で日本の規制に通す可能性がゼロではないようですが、お客様を混乱させてしまう可能性がありますので、一部のモデルについては輸入を取りやめているのが実状です」とのこと。