両国にある東京都江戸東京博物館の入り口。2009年4月18日〜6月21日まで開催される(画像クリックで拡大)

 『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』など、日本の漫画やアニメを世界に誇る文化に育てあげた“漫画の神様”手塚治虫。60年の生涯において、漫画作品約700タイトル(原稿枚数約15万枚)、アニメ作品約70タイトルという膨大な作品を生み出し続けた。2008年は彼の生誕80周年に当たり、記念イベントなどが行われた。

 09年もテレビ・出版・映画などさまざまな手塚関連の記念企画が続いている中、彼の人生と、作品に込められたメッセージが分かる「手塚治虫展」が、東京都江戸東京博物館(東京・墨田区)で開催されている。

今回の手塚治虫展がこれまでの美術展とどう異なるのか。手塚プロダクションの著作権事業局 鈴木美香氏によると「これまでの手塚治虫展は美術館で開催されることが多く、主に作品やストーリーが展示の中心でした。今回は博物館ということで、プライベートな品や貴重な資料を多数展示しました」という。

“マンガの神様”手塚治虫氏(画像クリックで拡大)

 そのため初公開資料も多い。自宅2階の仕事部屋で、亡くなるまでの20〜30年間使われていたという仕事机が引き出しの中身ごと持ち込まれていたり、愛用のベレー帽やメガネ、上着など本人の姿を彷彿とさせるものが展示されていたりする。今回の展示に際して発見された品や、関東で初展示となる昆虫標本、遺稿など、貴重な展示が多数見られる。

 また、会場には展示に混ざって、アトムのマークにナンバーがはいったプレートがところどころに掲げられている。これは入り口で貸し出ししている音声ガイドプログラム『アトムツアーズ』(1台500円)の解説ナンバー。手塚治虫の長男で映像作家の手塚眞氏と、アトムやブラック・ジャックが楽しく作品解説してくれる。途中、ある大物漫画家のインタビューや、アニメのテーマソングも流れるなど、よくできた構成で彼の過ごしてきた人生の理解度も深まるだろう。

会場に入ると、壁面いっぱいに広がる大きなタペストリーに描かれた無数のキャラクターがお出迎え。ロック、メルモ、ピノコや、百鬼丸……だれでも、何人かはすぐに見分けがつくはずだ。いったいどれだけの作品を手塚治虫は描いてきたのだろう……(画像クリックで拡大)

生誕80周年記念 特別展「手塚治虫展〜未来へのメッセージ〜」

開催期間:2009年4月18日(土)〜6月21日(日)
開催場所:東京都江戸東京博物館 1階 企画展示室
URL:http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/kikaku/page/2009/0418/200904.html