長く続いたフェラーリとマクラーレンの2強時代が終わりを告げ、乱世の時代に突入した2009年のF1界。すでに2戦が終了し、現在のところ、「ブラウンGP」が2連勝している。予想外の強さに驚く人も多いだろうが、これには、ホンダの撤退やレギュレーション(規定)の変更が関係している。

 そこで、ここではF1に興味はあるが、知識的にはまだまだ初心者という人にも分かる、2009年のF1ルールと見どころを紹介しよう。

新チームでいきなり躍進を続けるブラウンGPとは?

 今季からF1に参戦した新チームのブラウンGPフォーミュラ・ワン・チーム。いきなり現れたこのチームを不思議に思った人もいるだろう。

 実は、F1から撤退を表明したホンダ・レーシングF1チーム(以下、HRF1)のスタッフやファクトリーなどチームを丸ごとHRF1のチーム代表だったロス・ブラウンが買い取って発足させたのが、このブラウンGPなのだ。

 ドライバーもそのまま、ホンダの中核を担うジェンソン・バトンとF1出走回数最多記録を誇るルーベンス・バリチェロが移籍した。

今季からF1に参戦した新チームのブラウンGPのマシン
(写真提供/autoblog Japan(画像クリックで拡大)

 開幕戦のオーストラリアGP(グランプリ)でブラウンGPはいきなり優勝。チームのデビュー戦をワンツーフィニッシュで飾ったのはF1史上55年ぶりの快挙となった。バトンは第1戦、第2戦ともポールトゥウィン(ポールポジションからスタートしてそのまま1位でゴールすること)を決めブラウンGPはまさに絶好調と言える。

 フェラーリで10年間チームディレクターをしていたロス・ブラウンがHRF1のチームプリンシパルに就任した昨シーズンの開幕前、囲みの記者会見で「フェラーリに打ち勝つこと」を目標に掲げていた。

 今季、見事に開幕から2連勝してこの野心は達成されたと言える。ブラウンはHRF1に就任した当初から「劇的にレギュレーションが変更する2009年、2010年に勝てるチームを育てる」と公言しており、昨シーズンを調整の年と捉えていた。ミハエル・シューマッハーと共にフェラーリの黄金時代を築いたブラウンだからこそ勝機を見据えることができたのだろう。