ビジネスパーソン向けの『サザエさん』!?

 『あ、安部礼司』が30代を熱狂させる理由について、企画・原案を担当したクリエイティブ・ディレクターの堀内貴之さんは、「30代のビジネスパーソンを応援したいと思って作っているからです。僕は安部礼司と同じ37歳で、学生時代の友人に向けて作っているようなイメージです。憂うつな日曜日の夕方に、ある意味30代向けの『サザエさん』のようなコンテンツになっているんだと思います」と話す。

 作り手が同年代のリスナーに向けて発信しているのだから、おそらく共感するポイントは分かっているのだろう。その共感ポイントとは、「みんなが仲のいいオフィスはいい!」という堀内さんの言葉に集約されている。例えば3月29日のシーズン3の最終回は、期末の人事異動がテーマだった。希望もしていないのに異動させられてしまう若い女性社員を、先輩である安部礼司が必死に元気付けようとする。上司である部長も後輩社員もみんな異動する女性社員のことを心配している。安部礼司が所属する部署の人々は、常に他人のことに心を砕いており、『サザエさん』の家庭のような温かいオフィスが再現されているのだ。

多くのリスナーが参加したイベント「NISSAN あ、安部礼司 ウェディングパーティー~本気でオンリー優~」の様子。安部礼司の結婚式を有料のイベントとして開催した。渡辺美里など有名ゲストも参加。会場からは何度も温かい掛け声や拍手が沸き起こり、リスナーの熱狂ぶりがうかがえた(画像クリックで拡大)