2008年も過ぎ去り、新たな年の幕開けとなった。今回は2008年の1年間を振り返った上で、薄型テレビの新たなトレンドを予想してみたい。

 JEITA(社団法人電 子情報技術産業協会)調査によると、2008年11月時点における液晶・プラズマテレビの国内出荷台数は前年同月比101.9%の99万台であった。伸び率こそ鈍ったものの、おおむね順調な規模で推移している。デジタルAV機器の中でも特に出荷台数が大きく、機能面の進化が続く薄型大画面テレビは、2009年はどのような方向へとし進化していくのだろうか。2008年初頭に掲げた大画面テレビの予想と実際に発売された製品を振り返りながら、2009年へ向けて新たなトレンドを予想してみよう。

画質は「フルHD」「残像軽減」の次なるステップへ

 2008年の予想として真っ先に挙げたのは、画質の定番として「フルHD」だけでなく「動画性能」を向上させる技術の定着だった。

 2008年に発売された液晶テレビの中でも特に37V型以上のモデルになると、「倍速駆動」などの映像ボケの軽減する技術は、もはや特徴として挙がらないほどに一般化してきた。さらなる新技術として、2008年に予想していた「3倍速駆動の登場」はならなかったが、それを超える「4倍速駆動技術」がソニーの「BRAVIA W1シリーズ」に搭載された。

秒間60コマの映像を補間して秒間240コマの映像を生成する「4倍速駆動」を実現したソニーの「BRAVIA W1シリーズ」(画像クリックで拡大)

 2008年には新機軸の技術も登場している。ソニーの「BRAVIA XR1シリーズ」やシャープの「AQUOS XS1シリーズ」が実現したLEDバックライトの部分駆動技術は、映像の明暗の最大幅を表すコントラスト比を100万:1にまで向上した。LEDバックライトの採用は数年来の取り組みとして進められており、色再現範囲を表す色域のスペックをNTSC比100%以上の水準まで引き上げることに成功した。同様の進化はプラズマテレビにも実現されており、総合的に画質が進化した1年となった。

LEDバックライトの部分駆動によりコントラスト比100万:1を実現した、ソニー「BRAVIA XR1シリーズ」(左)とシャープ「AQUOS XSシリーズ」(右)(画像クリックで拡大)