今年も残すところあとわずか。秋ドラマも続々と最終回を迎えている。テレビ誌にドラマ評を執筆してきた萩原まみさんに、秋ドラマを総括してもらった。

実力を見せつけた宮藤官九郎と倉本聰

 良作が多かったにもかかわらず、いまひとつ盛り上がりに欠けた秋ドラマ。ソネットエンタテインメントのテレビ情報サイト「みんなのテレビ」内に設置した、日経トレンディネットの特別コーナー「'08 秋冬ドラを斬る!?」に寄せられたコメントを交えつつ、今年最後のクールを振り返ってみよう。

 秋ドラマのなかで平均視聴率が最も高いのは『相棒』(テレビ朝日系)ということになりそうだが、2009年1月以降も放送が続く変則的なスケジュールのため、現段階では全話を通した平均視聴率が出ていない。そのため、今回はひとまず保留ということにしておく。

 『相棒』を除くと、いちばん高視聴率だったのは『流星の絆』(TBS系)だ。初回が21.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)で、中盤は15%前後だったが、最終回は22.6%まで伸び、平均視聴率は16.59%だった。東野圭吾の原作を大胆にアレンジした宮藤官九郎の脚本には溢れんばかりの遊び心があり、二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香、要潤、桐谷健太といった若い役者陣も勢いを感じさせる演技を見せていた。

 一方、大御所脚本家と熟練俳優がいぶし銀の魅力で視聴者を引きつけたのが『風のガーデン』(フジテレビ系)。平均視聴率は15.81%だったが、「みんなのテレビ」には「喜怒哀楽がすべて入ってる『風のガーデン』がやっぱり最高傑作!」(surukore)、「秋冬ドラは全体に面白いが、なんと言ってもダントツは『風のガーデン』。緒形拳さんが亡くなって遺作となったことは、臨場感があり過ぎて哀しい」(薔薇少女)と絶賛の声が並んだ。

ミステリー&サスペンスが高評価

 視聴率的にはそこそこでも評判が良かったのは『SCANDAL』(TBS系)、『ブラッディ・マンデイ』(TBS系)、『チーム・バチスタの栄光』(フジテレビ系)の3作。

 『SCANDAL』は平均視聴率13.12%だったが、鈴木京香、桃井かおり、長谷川京子、吹石一恵の4人の女優の絶妙なバランスと、まったく予想のつかない展開に最後までハラハラさせられた。

 『ブラッディ・マンデイ』は平均11.36%に終わったが、「ハッキングとバイオテロを軸に展開していく話は、マンガが原作だけにスケール感があって面白いです」(makoko)と、ハマった人も多かったようだ。

 『チーム・バチスタの栄光』(フジテレビ系) は平均視聴率13.24%。原作とは真犯人が異なるという試みもあり、「複雑に入り組んできたストーリーからは、誰が犯人なのか見当がつかない。うまいなぁ。原作がミステリーのドラマ化はこうでなくちゃ」(エイMe)と、原作や映画版のファンを取り込むことに成功した。