2008年12月9日、環境省で行われた「次世代自動車討導入促進事業」のキックオフ記者会見(画像クリックで拡大)

 2009年は、いわば日本の「電気自動車元年」になる。三菱自動車や富士重工業がこれまで開発を進めてきた電気自動車が、いよいよ実際に市販車として発売されるからだ。そして環境省は2008年12月9日、電気自動車や燃料電池車などの普及を推進するための「次世代自動車討導入促進事業」を発表した。2009年1月中旬以降から50台以上の電気自動車を地方公共団体や企業に貸し出し、公用車などに利用して実証実験と広報・普及活動を行う、というものだ。予算総額は4億900万円。

 貸し出される車両は電気自動車がメインで、三菱自動車の「i MiEV」5台、富士重工の「スバル プラグイン ステラ」15台、ベタープレイスのバッテリー交換型電気自動車1台、東京R&Dの電動スクーター「ELE-ZOO(えれぞー)」30台。これにホンダの燃料電池自動車「FCX クラリティ」1台が加わる。また充電設備として、各電気自動車に対応した急速充電設備と、ベタープレイスのバッテリー交換ステーションも提供する。

三菱「i MiEV」は最高出力47kW、最大トルク180Nm。最高速度130km/hで、一充電走行距離は160km(10-15モード)。床下にリチウムイオンバッテリーを搭載、リアの電気モーターで後輪を駆動する(画像クリックで拡大)

車体左側後方に家庭電源用ソケット(左)、右側後方に急速充電用ソケット(右)を装備。充電時間は100V家庭用電源で約14時間(フル充電)、200V家庭用電源で7時間(フル充電)、専用施設を利用する急速充電で約30分(80%充電)(画像クリックで拡大)

 貸出先は、地方公共団体が神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県、横浜市、北九州市の6カ所。対象は電気自動車と燃料電池車で、北九州市が1台、残り5自治体には3~4台ずつほぼ均等に割り当てる。ただし、燃料電池車のFCX クラリティは水素ステーションのある横浜市に配備、またベタープレイスの電気自動車もやはり横浜市で、バッテリーステーションはみなとみらいに設置する予定だ。

 企業に貸し出すのはスバル プラグイン ステラと電動スクーターで、佐川急便と日本郵政グループの郵便事業会社の2社が対象だ。こちらは配達業務への利用を想定している。

ベタープレイスは米国のベンチャー企業で、電気自動車用のバッテリー交換・充電ステーション運営を行う。左がバッテリーステーション概念図で、右はルノーが開発する電気自動車のプロトタイプ(画像クリックで拡大)