アジアシリーズ2008も日本代表の西武埼玉ライオンズが優勝。今年のプロ野球公式戦はすべて終了した。最近は視聴率低迷が叫ばれるプロ野球中継だが、今年はどうだったのか? スポーツ中継を数多く手がける放送作家の村上卓史に、今年を総括してもらうとともに、テレビ番組としての「プロ野球」の復活には何が必要なのかを提言してもらった。

 今シーズンのプロ野球は久々に盛り上がったと言っていいだろう。日本シリーズ全7戦の平均視聴率は20.2%(ビデオリサーチ調べ。関東地区)。西武の優勝が決まった第7戦に至っては瞬間最高視聴率39.9%いう高視聴率を記録した。近年、テレビソフトとして、やや「お荷物」扱いを受けてきたプロ野球中継がここにきてようやく、その存在意義を知らしめることができた。

 しかし、今年は例年にない「奇跡」の連続だったからこそ盛りあがったというのも事実。圧倒的な人気を誇る阪神と巨人による熾烈(しれつ)なペナント争い。さらに巨人と西武という名門球団による日本一決定戦。最後の最後まで野球中継を観たくなるストーリーがあった。これが来年以降も続くという保証はまったくない。

 実はペナントレースに関しては今年も好調とは言い難い。年間平均視聴率は9.7%と3年連続で10%を下回った。開幕した4月は10.4%、シーズン大詰めの10月は15.8%と健闘したものの、「なかだるみ」ともいうべき8月は平均7.9%という厳しい数字となっている。ファンが長いペナント、長い試合時間に耐えられなくなっている証拠だ。この状況を「体質改善」しなければ、プロ野球中継の将来は危うい。