24種類の実在する豆にちなんだキャラクター、豆しば。「枝豆しば」「グリーンピーしば」など、それぞれユニークな性格付けがされている(画像クリックで拡大)

 悲しげなメロディーとともにアップになるのは、皿から転がり落ちた一粒の豆。顔がついた豆が突然、シチュエーションに相反するシニカルな豆知識をかわいらしい声で語りかける……。番組の間に突然流れる30秒のアニメーション「豆しば」に、びっくりさせられた経験はないだろうか。CM枠での放映なのに、商品名は最後まで登場しないのも不思議だ。現在までに5作が制作されたこのCM、実は広告代理店の電通による新しいキャラクタービジネスなのだ。

 電通には、テレビ関連のCMや企画を扱うテレビ局という部門がある。これまでアニメーション番組では「NARUTO」や「BREACH」などに携わり、そのキャラクタービジネスにも取り組んできた。そしてネットなどの台頭によって、地上波のメディアパワーが以前よりも落ちている現状を打開しなければならない。そこで、電通テレビ局企画推進部プロデューサーの山西太平氏らのメンバーに、当時のテレビ局長から新しいビジネスモデルにも果敢に挑んでみろという話があったことに端を発している。

電通テレビ局企画推進部プロデューサー、山西太平氏(画像クリックで拡大)

 昨今放映されているアニメ番組は、ほとんどが原作ありきのものだ。著作権の問題もあり、原作者・出版社と関わる人も会社も増え、キャラクタービジネスの自由度はどうしても低くなる。そしてもう一つ、少子化によってキャラクタービジネスの市場自体が縮小しているという問題がある。これらが、このプロジェクトを立ち上げる動機の一つとなった。