第1世代の「iPod nano」(画像クリックで拡大)

 アップルジャパンは2008年8月20日、経済産業省が8月19日に公表した第1世代「iPod nano」の過熱・焼損事故問題で、バッテリー過熱を起こした製品を顧客窓口経由で無償交換すると発表した。リコールではなく、自主対応という形をとる。

 具体的には、ユーザーがバッテリー過熱を感じた場合、同社の顧客窓口である「AppleCare」を通じて交換する。これまでは、事故発生後に修理を受け付けるとしていたが、事前に交換対応することで事故を未然に防ぐ狙いだ。同社は、当該製品以外でも、少しでも不安を感じるユーザーに対し、AppleCareに連絡するよう呼びかけた。

 経済産業省によると、第1世代iPod nanoの充電中に畳が焦げた、同じく充電中に外装ケースが変形して下に置いてあった紙が焦げた、という過熱・焼損事故が2件発生。今年3月に公表したものを含め3件の事故を公表した。これ以外にも、同社によれば、軽度の火傷被害が2件、製品破損事故が12件発生しているという。

 同社は、過熱・焼損事故の原因について、製造時にバッテリーセル内部に何らかの欠陥があり、充放電を繰り返すうちにバッテリー内部が損傷して内部短絡を起こした可能性があると推定。既に問題のあった第1世代iPod nanoに搭載されるバッテリーを供給するサプライヤーを特定しているという。なお、ほかのiPod nanoでは、このような事故の報告はまったく受けていないという。

 同省は、バッテリーセルの内部欠陥に起因するとみられる事故が多発していることから、速報段階で事業者名と製品名を公表し、注意を促すことにしたという。また、充電中に過熱・焼損事故が発生した事例が複数あることから、充電中に特に注意するよう呼びかけた。

 第1世代iPod nanoの中で、過熱・焼損事故等が報告されている製品は下記の製品番号のもので、いずれも平成17年9月~平成18年9月までに販売された。

 MA004J/A(販売台数70万8000台)
 MA005J/A(販売台数39万3000台)
 MA099J/A(販売台数42万4000台)
 MA107J/A(販売台数28万7000台)

(文/三浦善弘=日経トレンディネット)