食品から日用雑貨に至るまで、大手メーカーの相次ぐ値上げを尻目に売り上げを伸ばしている、PB(プライベートブランド)商品。流通企業が独自に企画して自社店舗で販売する商品で、大手メーカーのNB(ナショナルブランド)商品よりも手ごろな価格が受けている。流通が“自社商品”として店頭で大々的にアピールしていることも、売れ行き好調の要因として大きい。

 このPBに、ちょっとした変化が起きている。

価格志向のスーパーからコンビニの店頭にも進出

 これまでPBの主戦場は、「安売り」を武器にするスーパーマーケットだった。時期によって特売対象商品が変わり、特売にならない商品もあるNBに対して、PBはNBよりも常に安いという安心感が強みになるからだ。そのPBが新たに、「定価販売」が基本のコンビニエンスストアにも進出を始めた。コンビニではもともと弁当やパン、低価格菓子などはPBだが、最近では調味料や飲料といった加工食品や洗剤などの日用品にまで拡大している。いったい、なぜなのか。

 最近増えているコンビニのPB商品に共通するのは、企業グループのPBだということ。セブン-イレブンは、セブン&アイグループのPB「セブンプレミアム」、ミニストップはイオングループのPB「トップバリュ」、ローソンは関連会社が運営する生鮮コンビニ「ローソンストア100」で展開しているローソングループのPB「バリューライン」を導入している。グループ全体の強力な販売網を使って売り上げを伸ばすと同時に、量産効果で低価格のまま品質を高めたり、利益率を高めたりもできるわけだ。

 特に注目は、最初からスーパーとコンビニ両方での展開を前提に開発された「セブンプレミアム」。イトーヨーカドーの店舗数が179店(2008年5月末時点)なのに対し、セブン-イレブンは1万2021店(2008年6月末時点)と圧倒的に多く、コンビニで展開することによる販路拡大効果は絶大だ。

セブン&アイグループのPB「セブンプレミアム」(右)。セブン-イレブンではその一部が導入されている(左)(画像クリックで拡大)