誰でも簡単に音楽のリミックス作品が作れ、かつネットで共有できる。もちろん権利問題に触れることもなく。
そんな夢のようなサービスができた。それが2008年6月25日(おっ、今日じゃないか!)にソニーコンピューターサイエンス研究所が一般公開する「Music Mashroom」というCGMサイト、およびそこでダウンロードできる関連ソフトウエア群である。
これはすごい!!!
と3つ並んだエクスクラメーションマークを見ても、何がすごいのかイマイチよく分からない。そんな方のために、まずリミックスの「問題」から簡単に説明してみたいと思う。
かつてリミックスは「違法」であった
まず「リミックス」というのは、レコードやCD、オーディオファイルで既存の曲をつなぎ、重ねてゆく操作のことだ。「なんだ、アリものの曲を編集しただけか」と言われれば、実に全くその通り。
でもリミックスをやったことのある人、リミックス作品を聴いて楽しめる人は、それがクリエイティヴな操作であることを知っているだろう。
リミックスの面白さは、意外な曲の組み合わせが意外なグルーヴを生み出し、今までになかった音楽となって現れることにある。その醍醐味を大げさに言うなら、音楽が密かに隠し持っている属性を発見し、引き出して見せる魔法のようなものだ。それはリミキサーのセンスにかかっているから、彼らはテクニシャンとして評価もされている。
リミックスは音楽文化としてすっかり定着している。しかしごく一部の作品を除き、リミックス作品の多くは表立って流通することもなく、その作品を耳にする機会も限られている。
なぜそうなのかといえば、リミックスは権利上の深刻な問題を抱えているからだ。
元の音源はリミックスする上での素材でしかない。だが当然ながら、それぞれの音源には権利の所有者がいる。だからリミックス作品をそのまま流通やネットに乗せてしまうことは、違法コピーをばらまくことと変わらないのだ。











